富士見ミステリー文庫

ROOM NO.1301―しょーとすとーりーず・ふぉー (富士見ミステリー文庫)

著:新井   イラスト:さっち

過去に読んだ作品を紹介していこうシリーズ。

 短編集第四弾。表紙のウェディングドレス姿の蛍子が素敵です。

  さて、相変わらず独特の価値観が飛び交う作品です。それは良いんだが、最早人間関係が入り乱れ過ぎていて、誰と誰が遭遇済みで誰と誰がそうでないのかが全然判らん。

  折込みチラシには短編集ラストと書いてあるが、本文中にはそういう記述は一切無し。まぁ、そう言われれば確かにそんな感じするな。

  そして、後書きが自由過ぎる。作者不在で、千夜子とツバメとあざのさんと師走さんが会話するという構成。最早、後書きなのかもよく理解らんw

燃:C  萌:A  笑:C  総:A

富士見ミステリー文庫

ROOM NO.1301 #11 彼女はファンタスティック! (富士見ミステリー文庫)

著:新井
輝 イラスト:さっち

 

「悲しくなるのも寂しいなって、そんなことを思ったんです」

「そうだね。悲しいのも、きっと絆だから」

 

 約三週間の積み。え、半年も空いてたの?

 

 さあ、遂に最終巻です。表紙は単独で千夜子。しまぱんが帯で隠れていると思ったら、帯にも表紙イラストが印刷されているので、普通に見えるワナ。おま、しみじみ終わりたいところで、しまぱんてw

 

 プロローグではいきなり身内ネタでやりたい放題で吹いた。『さよなら、いもうと。』が新井さんの富士ミス作品で唯一増刷がかからなかったタイトルってのもホンマ臭いな。

 更に、きゆづきさとこさんのことにまで触れられている。『GA』アニメ化ってまぢじゃねぇかw

 

 前巻のラストで病院に運ばれた有馬さんはそのまま死亡なさいました。まさかの超ヘビー展開。

 続いて、綾さんは健一に何も言わずに幽霊マンションを出ていってしまう。

 落ち込んだ健一は勢い余って、千夜子に今までしていたエロいことをあらいざらい白状してしまう。

 そして彼は思う。綾さんとエロいことしたのも、今思えば明らかにアウトだった、と。

そんなもん一巻の時点で分かっとったわ!!

 

 結局、千夜子が聖母のようなヒロインだったので耐えました。

 ここで、めでたしめでたしで終わっておけば良かったのに、後日談で実のお姉ちゃんとレッツ子作り!ってところで終了ってハチャメチャ過ぎる。

 だが、それでこそ『ROOM
NO.1301
』なんだよなぁ。

 

 最後の後書きもキャストインタビューとか訳の理解らん形式だしな……。

 

総評

 そういうわけで、富士ミスの人気シリーズ、喪失した愛を探す物語『ROOM NO.1301』本編十一巻、短編集四巻、計十五冊、これにて完結。足かけ六年強か。長かったな……。

 まだ去年の秋に出るって言っていたソフトカバーの外伝が出てないけど、何かもう出ない気がするので総評書きます。

 

 当時はぶっ飛んだエロス展開にびっくりしたものですが、今となってはエロス的な意味ではそう珍しいレベルでもなくなってしまったな。

 だが、その独特の価値観と癖のある文体はオンリーワンと言えるものだったと思います。

 

燃:C 萌:A- 笑:B+ 総:A

富士見ミステリー文庫

タクティカル・ジャッジメント〈3〉いやがらせのリベンジ! (富士見ミステリー文庫)

著:師走 トオル  イラスト:緋呂河 とも

 過去に読んだ作品を紹介していこうシリーズ。

  今回は自称イケメン刑事羽田が身内が被害者の殺人事件をスピード解決する第一部と、いつも通りに山鹿が活躍する第二部とに分かれている。


  いやしかし、相変わらずエンターテイメント性が強いな。こういう部分は榊さんとかとは真逆の作風かな。こっちはこっちでスカッとするから面白い。

  気になるのは、緋呂河さんのイラスト。ちょっと女性陣の胸の描き方おかしくね?どんだけ服が身体に張り付くねんw

  そして後書きで語られる『がらくたのフロンティア』を出す宣言。この時点でタイトルは決まっていないが、確実にアレのことです。師走さんの黒歴史w

燃:A  萌:B  笑:A  総:A

富士見ミステリー文庫

SHI-NO-シノ- 過去からの招待状 (富士見ミステリー文庫)

著:上月
雨音 イラスト:東条 さかな

 

「いや、お風呂の代わりに身体を拭こうとしてただけだよ」

「なるほど、ふきふきプレイですね」

「何言ってんの?ねえ、何言ってんの!?

 

 嗚呼、真白ちゃんに玩具にされたい<最低発言

 約二ヶ月二週間半の積み。五ヵ月振りの新刊。シリーズ第九弾。遂に『僕』と志乃ちゃんが再会したエピソードが語られるときがきた。一年前の物語と終わった筈の事件が再び起こる現在の物語が平行して語れていく。

 冒頭では新年会と称した鍋パーティの様子がちょろっと語られるのだが、これってファンタジアバトルロイヤルが存続していれば語られたかもしれないお蔵入りエピソードだったりするんだろうか。

 上巻に当たる今回はラストでキララ先輩が大ピンチに。慕っていた富樫さんは本当に死んでしまったのだろうか。

 ところで、『僕』は冷えた手足を志乃ちゃんの身体を使って温めることがあるそうですよ。そこについてkwsk

 さあ、今月の二十日発売の十巻で泣いても笑っても最終巻です。あれ、短編集は……?

燃:C 萌:A+ 笑:B 総:A