小説 仮面ライダーディケイド 門矢士の世界 ~レンズの中の箱庭~

小説 仮面ライダーディケイド 門矢士の世界~レンズの中の箱庭~ (講談社キャラクター文庫)
著:鐘弘 亜樹 監修:井上 敏樹

「言っとくがナツミカンはうざいぞ。別れを切りだしたら泣いて縋るタイプだ。遊ぶならもっと物わかりのいい女にするんだな」

2013年4月の新刊。約1日の積み。『龍騎』と同時発売の予定だったけど、あっちは延期したので、単独での刊行。

著者の鐘弘さんってのは一体何者なんだ……。ググっても全然情報が出て来ない。これまでのノベライズは脚本家だったけど……。
で、監修に何故かついている井上。メインライターでもないのに何でや……。

さて、内容は本編を再構成したもの。コンパクトにまとめたためか、破綻しまくりんぐだったテレビシリーズに比べて、大分落ち着いた展開となっている。
正直、完全に謎の存在のまま終わったナツミカンと鳴滝は、このノベライズの設定が公式設定で良いんじゃないかとさえ思う。

一応、9つの世界を旅するというストーリーにはなっているものの、実際に登場するのは、クウガ、カブト、電王の世界の3つだけ。他のライダーに関しては固有名詞が一切登場しない。
出すと権利関係で面倒になるんだろうか。

テレビシリーズでは、各ライダーの世界に居るのは片仮名の名を持つ主人公達だったけど、このノベライズでは、普通にオリジナルと同じ名前。天道と良太郎は大体そのままなんだけど、五代の様子がおかしいw
何だ、あのチャラ男は……。中途半端に五代の要素を拾ってるから、『クウガ』ファンが激怒しそうなんだけど……。
あと、赤のクウガが剣を持ってるってのは、どういうことなんだ。タイタンフォームが存在しないのかしら。

評価すべきポイントは、ナツミカンの可愛さだな。士に優しく扱ってもらえなくてご機嫌斜めになるナツミカン可愛いよナツミカン。

素直なハッピーエンドに落ちないのは、井上っぽいと思わなくもないが、気にし過ぎかな。

あまりにも刊行予定がコロコロ変わるからクレームでもついたのか、遂に帯に発売スケジュールが記載されなくなり、情報はサイトで確認してくださいということに。
サイトの予定では、2013年5月に『響鬼』、6月に『クウガ』『龍騎』、7月に『電王』。
この内、何冊がスケジュール通りに発売するのだろうか……。

燃:B+ 萌:A 笑:B 総:A

本編リンク
仮面ライダー×仮面ライダーW&ディケイド MOVIE大戦2010

シリーズリンク
小説 仮面ライダーキバ(2013/03)
小説 仮面ライダー響鬼(2013/05)

著者リンク
小説 ふたりはプリキュア(2015/09)