文庫版 海の底

海の底 (角川文庫)
著:有川 浩

「お前の泣いてるとこばっか当たってる気がするぞ、俺は。たまには笑え」
「……笑ってるときだってあるじゃないですか。夏木さんの前なら」

角川文庫2009年4月刊行物。約1年8ヶ月4週間半の積み。
電撃ハードカバーで刊行されていたものの文庫落ち。オリジナルも図書館で借りて読んでます。
思っていたよりも内容を憶えていた自分にビックリした(ぉ

4月、桜祭りで開放された米軍横須賀基地。巨大な赤い甲殻類の大群が出現し、次々に人々を食べ始めた。
自衛官は救出した子供達と潜水艦へ立てこもるが、彼等は何故か歪んでいて……というお話。
陸→空ときて、今回は勿論、海です。

『空の中』に比べて、登場する不思議要素が現実的というか、リアルに脅威で、かつグロいので、結構えげつない展開に。
フェイクに対しては、突っ込んだ飛行機が丸ごと爆発するから凄惨さは、さほど無かったけど、今回の怪物レガリスが人を捕食するシーンは怖いよな。

メインになるのは、潜水艦の中に立てこもることになった自衛官と桜祭りに来ていた子供達。
環境によって歪んでしまった子供達と若い自衛官の交流がハートフルだったりラブコメだったりで。

いやぁ、夏木と冬原がカッコメン過ぎて濡れるよね。
夏木と望のラブコメ具合が、これまた甘酸っぱくてなぁ。そりゃカッコメンのお兄さんに頭ぐしゃぐしゃされたら胸キュンしてまうわー。

巻末には、電撃文庫MAGAZINEに掲載された短編『前夜祭』も収録。こういう形で未収録エピソードを拾ってくれるのは嬉しい。

次は2010年1月に『角川文庫版 塩の街』、6月に『文庫版 クジラの彼』、2011年4月に『図書館戦争 図書館戦争シリーズ①』と、その2巻『図書館内乱』、5月に3巻『図書館危機』、6月に4巻『図書館革命』、7月に5巻『別冊 図書館戦争Ⅰ』8月に6巻『別冊 図書館戦争Ⅱ』、2012年6月に『文庫版 ラブコメ今昔』、2013年4月に『文庫版 県庁おもてなし課』。

燃:B+ 萌:A 笑:B 総:A+

シリーズリンク
文庫版 空の中(2008/06)
角川文庫版 塩の街(2010/01)

角川文庫

Posted by お亀納豆