角川文庫版 塩の街

塩の街 (角川文庫)
著:有川 浩 イラスト:白猫

何とかなるのどうかは分からない。だが、少なくとも自分が手を伸ばす自由はある。手は動くのだ。自分が伸ばそうとさえ思えば。
たとえ、それが届かなくても。

━━━━━━恋は恋だ。

角川文庫2010年1月刊行物。約1年11ヶ月1週間の積み。『文庫版 海の底』からは9ヶ月振り。

元は電撃文庫から刊行された有川さんのデビュー作。その後、『空の中』『海の底』に続いて、雑誌掲載短編を収録したハードカバー版が発売。またまた、その後、空海が角川へ文庫落ちしたため、これも続いて文庫化という流れ。ややこしいわ!
感想を何とリンクさせれば良いか悩む……。
電撃文庫版は持ってます。

さて、突如宇宙より飛来した塩の塊こと結晶。見ることで塩化してしまう性質を持つ結晶により人類は壊滅的な打撃を被ることに。
そんな中、とある高校生の少女、真奈と自衛隊の戦闘機乗り秋庭は出会う。2人の恋はやがて世界を救う鍵となっていって……というお話。
本編の後には、アフターストーリーも含む番外編が4本収録されている。

ライトSF的なストーリーがメインかと思いきや、全編通してLOVE寄せがメインなワナ。塩害はあくまでも舞台装置でしかないといった印象。
年の差カップルとか、俺の大好物じゃないですかー!やだー!

クライマックスには、まさかの挿絵が。憶えてないけど、電撃文庫版のときから、ずっとあるらしい。
あれ、記憶違いかもしれないけど、秋庭が出撃したときに複座に座っていたモブが一瞬で塩化するシーンなかったっけ?カットされてるのか?
ちょろっと調べたら、どうもハードカバーになったときに大幅改稿されているとか何とか。

巻末には初代担当のコメントが掲載されている。この人が『空の中』をハードカバーで出したのか。

次は2010年6月に『文庫版 クジラの彼』、2011年4月に『図書館戦争 図書館戦争シリーズ①』と、その2巻『図書館内乱』、5月に3巻『図書館危機』、6月に4巻『図書館革命』、7月に5巻『別冊 図書館戦争Ⅰ』8月に6巻『別冊 図書館戦争Ⅱ』、2012年6月に『文庫版 ラブコメ今昔』、2013年4月に『文庫版 県庁おもてなし課』。

燃:C 萌:A 笑:C+ 総:A

コミカライズリンク
塩の街 -自衛隊三部作シリーズ- 1巻(2022/04)

シリーズリンク
文庫版 海の底(2009/04)
文庫版 クジラの彼(2010/06)

角川文庫

Posted by お亀納豆