SHI-NO -シノ- 君の笑顔
著:上月 雨音 イラスト:東条 さかな
「支倉さん……貴女以外の他人、必要ですか?」
「…………」
「断絶の向こう側に、あの人の姿を望みますか?」
「……分からない」
「あの人の元へ駆けつけたいと、そう思いますか?」
「…………」
「その感情を、恋と呼ぶんですよ」
約七ヶ月の積み。三ヶ月振りの新刊。『ROOM NO.1301』最終巻とセットで富士ミス最後の配本です。シリーズ十巻目にして最終巻。
冒頭ではキララ先輩と一緒に行動していた富樫さんと高柳さんが死亡したことが判る。また、キララ先輩は片足を失った。今まで、一番最初から居たキャラクターには負荷逆的な被害は降り掛からなかったから安心していたら、このザマですよ。
最後の最後で、こんなに重い要素を入れる必要あるかなぁ?「僕」を積極的に行動させるための起爆剤ってことなのかな。
ミステリー部分はいつも通りといった感じか。大分前に登場したゲストキャラを犯人に持ってくるという構成は面白かったな。
終盤、志乃ちゃんは真白ちゃんから「僕」への恋心の芽生えを指摘される。最後にLOVEを持ってくる構成だからこそ富士ミスで生き残れたのかな。
エピローグでは中学生になった志乃ちゃんのブレザー姿が拝める。よく見ると、表紙で見切れてるのって中学生になった志乃ちゃんなんだよな。
「僕」との半同居生活は続いているようで、エロいことし放題だな!(ぇ
そんな「僕」は毎朝、出掛ける志乃ちゃんに笑顔で「行ってきます」と言うことを義務づけた。くそう、何てペド野郎だ!俺と代われ!
最後の志乃ちゃんの笑顔はイラスト的にも構成的にも反則と言わざるを得ない。
総評
そういうわけで三大ロリ小説の一角『SHI-NO』全十巻、これにて完結。何といっても志乃ちゃん可愛いよ志乃ちゃんなシリーズでした。
嗚呼、真白ちゃんに玩具にされたい願望もあったな(ぇ
最後まで本名の明かされなかった「僕」に感情移入して読むとヘヴン状態!の良シリーズでした。志乃ちゃんのキャストはみゆきちでドラマCDにもなったんだっけ?
え、ミステリー部分が雑だったって?細けぇこたぁ良いんだよ!
それはそうと、絶対に一冊は出せる筈の短編集をですね……。
シリーズ完結から七ヶ月経った今でも上月さん復活の報は聞かないが、どうしてるんだろうなぁ。主だった富士ミスの作家さんは他の出版社に脱出するか、ファンタジアで執筆してるけど……。
燃:C 萌:A+ 笑:B+ 総:A
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