【ボーダー】十二国記 白銀の墟 玄の月 二巻【感想】
著:小野 不由美 イラスト:山田 章博
━━あなたは本当にここで眠っておられるのですか。
2019年10月の新刊。約2週間半の積み。1巻と同時刊行。
表紙は順当に驍宗なんだけれども、えっ、何その皆に背を向けている姿は……。めっちゃ不穏やでぇ……。
さて、李斎と別れた泰麒は阿選の元へ。この泰麒の胆力はどこで身に着けたものなんだろう。目の前で剣を振り下ろされるのを避けずに立っているなんて……。
ひとまず阿選が既に死んでいた、という展開ではなかったが、どうにも雲を掴むような話が続く。
阿選もそうだし、城にいる人々もどんどん様子がおかしくなっていっているというしな……。鳩の鳴き声というのが時々描写されるが、この鳩がただの鳩じゃないのだろうか……。普通の鳩じゃないならじゃないで、誰が仕込んだんだって話だけども。
様々な人にスポットが当たり、彼等の言葉を読んでいると、もう誰を憎めば良いのか理解らなくなってくるよね……。
驍宗の帰還を望んでいるのは結局、驍宗の人となりを知っており、彼こそが王に相応しいと思っている人間だけってのが辛い。
大多数の民からしたら、いっそ仮王でも良いから正式に起ってもらって、少しでも国を治めてほしいという感じか。
そりゃそうだわな……。俺達だって、総理大臣はこの人でないと駄目だ!なんて思わないもんな……。
遂に驍宗の手掛かりへと至った李斎。しかし時は既に遅く、主上は身罷られていた。マジかよ……。これだけの旅の果てに待っているのがこんな残酷な事実で良いのかよ……。
ここで本当に終わりなのか?そんなことないやろ?ワンチャン、影武者って可能性は無いのかな……。
通信手段なんてものがないから、別行動している李斎と泰麒の時間軸がどこまでリンクしているのかさっぱり判らないんだが、まだ白雉は落ちてないんだよな?そこに縋っても良いものか……。
最後に驍宗のお世話をしていた回生という少年が彼を継ぐ者になるのだろうか。アカン、落としどころがさっぱり読めない……。
次は2019年11月に3巻と4巻、2020年に短編集。
燃:A 萌:C 笑:C 総:A+
シリーズリンク
・十二国記 白銀の墟 玄の月 一巻(2019/10)
・十二国記 白銀の墟 玄の月 三巻(2019/11)
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新潮社 (2019-10-12)
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