隙間女(幅広)
「いいですか、刃物や立ち位置などの小道具に頼ることなく、ただ見るだけで怖がらせる。それが隙間女の誇りであり、存在理由なんです。隙間から移動することなく、何時間でも、何日でも 、家主が発狂するまで執拗にただ見つめ続ける。それこそが隙間女の美学ってもんです!」 「天性のストーカーじゃねえか」 「失礼な。私たち隙間女の視線に偏った愛情など欠片もありませんよ。そこにあるのはただただ恐怖させることだけを考えた、純粋で粘着質なプロ意識だけです!変態と一緒にしないでくださ い!」
約6ヶ月半週刊の積み。電撃文庫。『夜と血のカンケイ。』が3巻打ち切りとなった丸山さんが5ヶ月振りに送る新作は、電撃文庫MAGAZINEに掲載されたデビュー短編を含むエピソード5本を
収録した短編集。いずれの短編も都市伝説をモチーフにしつつ、ハートフルラブコメに仕上がっている。
イラストは富士ミス『フォルマント・ブルー』『すてるがかち!』、MF文庫J『さくらら!』あたりでお馴染みのミヤスリサさん。
『隙間女(幅広)』
表紙の「幅広」の文字は物凄く小さく書いてあるw
雑誌掲載時にはイラストが鶴崎貴大さんだったのに何故変わったし。
黒髪ストレートの針美が可愛くて困る。
『消えない傷と恋占い』
もう、何だかんだでLOVE寄せしちゃうんだからぁ。
『デコは口ほどにものを言う』
話が終わった後のニヤニヤ展開を妄想するだけで、ああもう僕はどうしたら良いのかと!<落ち着け
『花摘みの園で相席を』
これもやはり本編終了後にイチャLOVE展開になりそうで大変アレでナニ。 あ、黒タイツは正義です。
『隙間女(飽和)』
飽和てw
最後は表題作の後日談。俺の家にも針美みたいな隙間女が居たら良いのに。食費が大変なことになりそうだが。
ラストの挿絵の針美がとても可愛いです。
まとめ
設定に、やや強引なところはあるものの、そこかしこから漂うLOVEの気配に悶絶です。
ライトノベルで、こういう登場人物が共通しない、ほぼ完全独立形式の短編集は珍しいので貴重だと思います。ぱっと思いつくので、『ある日、爆弾が落ちてきて』くらいしかない。
次は2011年1月に新シリーズ『おまえなんぞに娘はやれん』です。もう出てます。
燃:C 萌:A+ 笑:B 総:A+
著者リンク
・おまえなんぞに娘はやれん(2011/01)
第15回電撃小説大賞リンク
・アクセル・ワールド01 -黒雪姫の帰還-(大賞、2009/02)
・ロウきゅーぶ!(銀賞、2009/02)
電撃小説大賞電撃文庫MAGAZINE賞リンク
・失恋探偵ももせ(第19回、2013/04)
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