【ラノベ】元カノが転校してきて気まずい小暮理知の、罠と恋。【感想/ネタバレ】

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著:野村 美月 イラスト:へちま

「自分が自分でいられないほどの恋ができるのって、すっげーいいよなー」

ガガガ文庫2021年3月の新刊。約1週間の積み。復帰してからというもの怒涛のスピードで新作を刊行している野村さんがガガガ文庫にも登場。

中学生の時に数ヶ月だけ付き合った女の子ないるが自分のクラスに転校してきて、しかも隣の席になったことでストレスがマッハの主人公、理知(りち)。
気にしないようにすればするほど、ないるの一挙手一投足が気になってしまって……。

ちなみに表紙のないるは中学生時代の姿なので、ビジュアルで気になった人は要注意。
あれ、野村さん、復帰後、初の長編じゃない?プロットは昔に立ててたって話だし、それで書き上げられたのかな。

タイトルから察している人も多数いると思うが、ダッシュエックス文庫から刊行された『親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰』の続編的位置付けとなっています。
同じ学校が舞台で、脇役としてあちらのキャラが一部引き続き登場している。冴音子(さおこ)先輩って前作でも出てたっけな。

前作が刊行された時期はラノベで既に彼氏持ちの女の子がヒロインとして扱われているのが凄く違和感あったけど、時代が変わって今は全然珍しくありませんね。
むしろガガガなのに割とマイルドやんと感じるまである。ガガガなら、もっと苦みのある結末でもおかしくないよな……。

恋心というものがもたらすパワーの大きさを感じさせる作品だった。常に沈思黙考をモットーにしている理知にとって、学校を抜け出したり親の静止を振り切って行動するというのは相当にハードルが高いことであろう。
今後突き抜け過ぎないかちょっと心配だよなw

ところでないるってどういうネーミングなんだろう。ナイル川しか浮かんでこないのだが……。
後書きによるとダッシュエックスと仲違いしたわけではなく内容的にガガガから刊行するのが相応しいと結論づけられたそうな。前作から6年以上経ってるとそういう判断もあるのか。

重要な役割を果たしている遥平と冴音子先輩の物語も予定されていそうに見えるが、そこは野村さんの体調次第かなー。明らかに脇役止まりのキャラじゃないんだよなぁ。

燃:C 萌:A 笑:C 総:A

シリーズリンク
親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰(ダッシュエックス文庫、2014/11)

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元カノが転校してきて気まずい小暮理知の、罠と恋。 (ガガガ文庫 の 1-1)

ガガガ文庫

Posted by お亀納豆