【映画】ハケンアニメ！【感想／ネタバレ】

「刺され、誰かの胸に━━」

2022/05/20公開。
ケーブルテレビで放送してたいので気になって視聴。原作は辻村深月さんの小説。

公務員をやめて業界に飛び込んできた新人、斎藤瞳。この度、夕方５時枠アニメで初監督を務めることに。
裏で放送されるのは斎藤監督が業界を目指すきっかけとなった作品を手掛けた王子監督の作品で……。
冒頭に妙に長回しのカットがなかったか？気のせい？

公開当時流れていたＣＭから受ける印象とは異なり、随分と地味な内容だったなという印象。もっとこう、ハイテンションお仕事コメディ!!とかそういう具合なのかと。
タイトルから「覇権」と「派遣」、どちらを連想するかが分かれそうで、ここがちょっと機会損失を起こしてそうな気がするなぁ。素直に漢字で「覇権」と書いた方が良かったような。

作品を視聴者に届けるためにはタイアップだろうが監督のビジュアルを活かした広報だろうが、何だってやるというスタンスが興味深い。これはあらゆるコンテンツに言えることだよなぁ。どんなに良いものを作ったとしても届かなければ意味が無いという。
でも、それが何か嫌だな～と思っちゃう感情も理解出来ないわけではないから難しい。汚れ役も淡々とこなす行城Ｐかっけぇ。

王子監督のギラつき具合良いよな。斎藤監督ともっとバチバチを繰り広げるのかと思いきや、意外と２人は相手を意識しているというよりは自分自身との戦いに集中しているように見えたよね。

劇中アニメは名だたるアニメスタジオや関係者が変わっており、独立したタイトルとして売り出しても良さそうなくらいのクオリティで仕上がっているように見える。
なお、実在するキャラ名もちょろっと出て来ている。あのワンシーンのためだけに権利者に許可取ったのかな……。

ラスト、もうちょっと余韻の残る終わり方でも良かったのでは。えっ、これで終わり？ってなったもんな。
そんな具合で『ハケンアニメ！』でした。群像劇っぽい雰囲気にするならもっと尺があっても良かったんじゃないかなぁ。どうにも中途半端だったというか。

燃：Ａ　萌：A-　笑：A-　総：Ａ