俺の妹がこんなに可愛いわけがない⑫

俺の妹がこんなに可愛いわけがない (12) (電撃文庫)
著:伏見 つかさ イラスト:かんざき ひろ

「どこにも行くな!俺と、結婚してくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」

2013年6月の新刊。約1週間の積み。9ヶ月振りの新刊。
さて、いよいよ最終巻。アニメの終了と、ほぼ同時に原作を完結させる手法は同レーベルだと『とらドラ!』があったな。
というわけで、うっかりアニメでネタバレされないために優先消化しました。

表紙は、こちらに背を向けて仲良く談笑しながら歩き去っていく京介と桐乃。おお、何だかしんみりする構図だな。

一体、どういう落とし所に持っていくのかと思っていたら、ラストとなる今巻は、京介が告白してくるヒロイン達をバッサバサをぶった斬りながら、実妹エンドへとまっしぐら。
まさか本当に実妹エンドとはな……。

他のヒロイン達の告白まで、しっかりと描いてるのは好印象なんだけど、いまひとつ、京介が桐乃を選んだ理由がしっくりこない。

あくまでもシスコンはシスコンってスタンスだったんじゃないのか。周囲の魅力的なヒロイン達をフってまで、選ぶだけの要因が納得いかないというか……。
ラストでの、どんでん返しに向けた布石かと思っちゃったぜ……。

恋人同士になった2人だったけど、それは2人の卒業までの僅かな時間だけで。おいおい、何だよ、このやたら生々しい切ない系のラストは……。
チャラブなハッピーエンドはゲームで楽しんでくださいってことなのか。

それはそうと、アニメ効果も相俟って、あやせがやたら可愛く思えるから困る。俺もブチ殺されたいです(^q^)

総評

そんな具合で、ラノベ界での長文タイトルのはしりとなった電撃文庫『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』全12巻、これにて幕引き。足掛け4年10ヶ月か。もっと長いことやっていたイメージだったけども。

ふざけたタイトルとは裏腹に、しっかりとしたテーマと向き合った名作だったと思う。各種メディアミックスとの相互関係も面白かったよな。

加えて、京介のツッコミセンスが楽しかった。そうなんだよな、LOVEを抜いたコメディとしても楽しめた。

ってか、電撃文庫のいつものパターンだと、暫くしたら未収録短編をまとめた本当の最終巻とか出るんじゃないの?
後書きとかで明言されると思ったんだけど、それが無かったので取り敢えず総評は書いたけども。
次は冬前に新作だとか。

燃:B+ 萌:A+ 笑:B+ 総:A+

シリーズリンク
俺の妹がこんなに可愛いわけがない⑪(2012/09)
俺の妹がこんなに可愛いわけがない⑬ あやせif 上(2019/08)

著者リンク
エロマンガ先生 妹と開かずの間(2013/12)

電撃文庫

Posted by お亀納豆