アリアではじまる聖譚曲 征服者は聖女を誘う

アリアではじまる聖譚曲 征服者は聖女を誘う (角川ビーンズ文庫)

著:西本 紘奈 イラスト:硝音 あや

「ぎゃぁああああロリコン━━━━っ!!」
「ご、ごめんなさい、でも今のは、あなたが悪い!!ていうか、ロリコン、近寄らないでロリコン、警察呼びたいロリコンっ!」

いやいやいやいや中学生でロリコンって、そんな御無体な<意味不明

角川ビーンズ文庫2009年11月の新刊。タイトルの「聖譚曲」は「オラトリオ」と読みます。『紅玉の契約』シリーズでデビューした西本さんの第二シリーズ。『彩雲国物語』だったかを買ったときに挟まっていたチラシに載っていた表紙イラストとタイトルに釣られて購入。もうとっくにビーンズ文庫を買うのが恥ずかしくない俺が居る。

平凡な女子中学生高坂アリアはある日突然、異世界に召喚され、聖女候補として島一つを救う羽目になる。当然のように敵も味方もイケメンだらけという王道のキャラ配置。

アリアは『彩雲国物語』の秀麗さんから賢さを引いて、更におちゃらけさせたようなキャラクター。異世界に飛ばされた後も常にブレザーというのはG・Jと言わざるを得ない。『犬夜叉』とかもそう言や、そうだな。

ビーンズ文庫のレーベルカラーなのか、基本的には粗筋でライトファンタジーを匂わせておいて、ガチで鬱話に持っていくんじゃないか勘ぐりながら読んだんだけど、それほどでもなかった。シリアス要素もあるけど、全然鬱じゃない。

で、クラウディオ様のイケメンっぷりが半端無い件。エミリオ君のガッチガチテンプレートツンデレも見逃せない。
アリアの友人のユリ少女、耀子(ようこ)ちゃんの出番が最初と最後だけしか無いのが残念。次巻は是非とも一緒に召喚されてほしい。それっぽい伏線張ってあるし、きっと召喚される筈。
冒頭で異世界に召喚されて、最後で元の世界に戻って来るって『マ王』みたいだな。

帯とか粗筋の煽りって大袈裟なのが普通だけど、それにしたって、ビーンズ文庫は誇大広告過ぎる気がするなぁ。抱腹絶倒とか大爆笑とか。ハードル上げ過ぎにも程がある。

そんなわけで一巻でした。次は3月。期待ageでランク高めにしときます。

燃:C+ 萌:B+ 笑:B 総:B+

紅玉の契約―宗主さまの華麗な戴冠 (角川ビーンズ文庫)
紅玉の契約―宗主さまの華麗な戴冠 (角川ビーンズ文庫)

角川ビーンズ文庫

Posted by お亀納豆