筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない。
「……そもそも文字はなにかを誰かに伝えるための道具だ。可児盛徳も『文字は伝わらなければ意味がない』と言っていた。思いや願いを捧げる相手がいなければ、ただの記号でしかないんだよ」
宝島社文庫2015年10月の新刊。約3日の積み。献本を頂きました。有り難うございます。このライトノベルがすごい!文庫ですっかり見なくなった谷さんが唐突に宝島社文庫にライトミステリで推参。
一昔前はバトルものとかを書いていた作家さんが萌え萌えなラブコメやら美少女異能バトルやらを書かされていて、魔改造だ……と思ったけど、最近はキャラクター文芸のライトミステリを書かすのが魔改造なのか……w
主人公の女子大生、美咲はある日、祖父が遺した祖母宛ではない恋文を見付けてしまう。祖父の真実を求めて、美咲は同じ大学に通う変人、東雲清一郎に恋文の筆跡鑑定を頼むが……。
そんな具合で筆跡鑑定のスキルを持つ変人イケメン東雲が一般人の美咲を振り回しながら謎を解決していく連作短編集です。
最近流行りのライトミステリなんだけど、俺、こういう一般人の主人公と変人の探偵役が謎を解いていく展開が好きなんだと気付いたわ。
ってか前作でゼウスのチ〇コとか書いていたのと同じ人が書いたとは思えんなw
自分の中に確固たる信念を持ち、その生き方を貫く東雲が格好良い。牙を剥いてくる者には容赦ないのがまた良い。
そのくせ、方向音痴だったり照れ隠しが下手だったりと、これは女子受けしそうですわ。俺もこういうキャラ好きですしね。
美咲と東雲の何だかんだで良いコンビっぷりがもっと見たいので、是非続きを出していただきたい。回収されず仕舞いの要素もチラホラあることだし。
燃:B+ 萌:A 笑:B+ 総:A+
シリーズリンク
・筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない。 鎌倉の猫は手紙を運ぶ(2016/06)
著者リンク
・モテモテな僕は世界まで救っちゃうんだぜ(泣)(このライトノベルがすごい!文庫、2011/09)
・神☆降臨! ロンギヌスの槍は銃刀法にひっかかりますか?(このライトノベルがすごい!文庫、2013/12
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