ふぉーくーるあふたー

ふぉーくーるあふたー (ガガガ文庫)
著:水沢 夢 イラスト:bun150(ブン)

「GW商戦のメイン商材をセクハラ用途に使うんじゃねえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!」

大丈夫。いつもの水沢先生だよ。

ガガガ文庫2015年12月の新刊。約2日の積み。『俺ツイ』10巻からは隔月刊行。

以前に宣言していた通り『俺ツイ』がスーパー戦隊と仮面ライダーをベースにしているのに対し、今回は『プリキュア』ベース。
略称は『ふぉあたー』。定着し難そう……。

1年間の戦いの末、地球を守り切った魔星少女レイアーソル/星上陽奈。晴れて引退かと思いきや、実は魔星少女の戦いの裏には大人の事情が隠されていて……。
というわけで悪と戦い続けてきたヒーローが自分達の戦いが娯楽番組として放送され、玩具が発売されていることを知ったら……というタイトル通り「4クール後」のお話です。またツインテールヒロインとか業が深過ぎだろ……。

この作品は玩具の売り上げと切っても切れない関係の作品に対するアンチテーゼなんだよ!
最初こそ魔法少女って雰囲気だったんだけど、玩具のギミック説明が入ったあたりから、あ、これ平成ライダーだわってなったw
どう考えても女の子の喜ぶ玩具じゃねーぞ。
《Startin, StarTrance.》とかいう音声、ぐう好き。

章構成は各章がAパートとBパートに分かれていて、今回は全4章構成。こういうアニメを意識した作り方楽しいな。
ただ、エピローグのタイトルが「1/4クールアフター。」なのがよく理解らん。1/3じゃないのかしら。

玩具レビューっぽいシーンがあって、俺、こういうのホント好きなんだよなぁ。玩具レビュアーYOUTUBERみたいなキャラも出してくるとか心得てる。
実際に劇中に登場する武器も未使用の合体ジョイントとかあるらしくてwktk
巻末にある設定解説ページも素晴らしい。ちゃんと劇中設定だけじゃなく、それがどんな玩具として発売されているかまで設定されてるのか。

『俺ツイ』がニチアサのストーリーを下敷きにしているのに対し、こちらはその外側の大人の事情をベースにしているんだな。これは併せて読みたいですねぇ。

気になるのは明らかにテイルブルーを意識した描写があるところ。もしかして繋がってる……?と思わせた後に、挿絵に普通にテイルギアの玩具が出て来て吹く。
ただ同じ世界観とは考え難いんだよなぁ。あれか、平行世界みたいな感じなのかしら。

そんなわけで水沢さんの新たな趣味の発露、『ふぉーくーるあふたー』でした。12冊出せば綺麗に4クール分のエピソード量になるんだろうけど、そこまでいけるのかなw

どうでも良いけど、「ワキヲアラワレテール!」でシグナルバイクを思い出したのは俺だけで良い。

燃:A 萌:A 笑:A- 総:A+

シリーズリンク
ふぉーくーるあふたー <2>(2016/04)

著者リンク
俺、ツインテールになります。(2012/06)
俺、ツインテールになります。 <10>(2015/10)
俺、ツインテールになります。 <11>(2016/03)
双神のエルヴィナ(2021/02)

イラストリンク
パンツあたためますか?(スニーカー文庫、2017/08)
ウィッチクラフトアカデミア ティノと箒と魔女たちの学院(LINE文庫エッジ、2019/08)

ガガガ文庫

Posted by お亀納豆