【小説感想】分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス 相容れぬ夢魔(下)
著:京極 夏彦
「やりたいことをしろ」
2011年10月の新刊。約1年8ヶ月2週間半の積み。上巻と同時発売。
さて、全ての事件は一点へと収束し、バラバラに行動していた橡さんと少女達は一箇所に集うことに。明らかになるのは、ある男の妄執で……。
鬱々とした展開の中で、美緒の底抜けに明るいテンションが救いになっている。何気に結構良いこと言ってるから困る。まぁ、こいつの言ってること全部実践しようと思ったら、周囲から何を言われてもへこまない強靭なメンタルが必要だろうけども。
美緒と律子のやりとりが途中から漫才の掛け合いみたいになってきて楽しい。楽しんでる状況じゃねーだろw
バイクは壁をぶち破りこそしなかったものの、大ジャンプかましてましたね。やっぱりムチャクチャしよるな。壁は別のアイテムでぶち抜いてたんだったか。
最終的には、たった1人の男の異常な執着が事件を引き起こしていたことが判る構図は1巻と同じってことか。犯人の最期はあっけないんだよなぁ。
毒が重要な意味を持つ今回の事件。百鬼夜行シリーズの方で毒と言えば『邪魅の雫』でしょうと思ったけど、案の定そこと繋がっているのね。
今回も主要キャラは誰も死亡せず、ハッピーエンドと言って良いのではないかと思う。が、これからも皆は事件に巻き込まれていきそうな予感。この流れなら、いくらでもシリーズを続けられるのでは……。
次は2012年11月に『文庫版 死ねばいいのに』。
燃:A 萌:B+ 笑:A- 総:A+
シリーズリンク
・分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス 相容れぬ夢魔(上)(2011/10)
・文庫版 死ねばいいのに(2012/11)
分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス《相容れぬ夢魔》(下) (講談社文庫) | |
京極 夏彦
講談社 2011-10-14 |
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