神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルと真夜中のカルテット

神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルと真夜中のカルテット (GA文庫)
著:あざの 耕平 イラスト:カズアキ

「……なあ?」
「は、はい?」
「……オレはまさか……ひょっとして……もしかすると……」
「……傲慢だったのだろうか?」
「…………」
「…………」
「…………」
『はあ?』
「いやっ!?だからオレ、これまで実は、思い上がっていたというか、生意気だったというか……実は、そんな感じの奴だったりしたのかも、と……!?ど、どう思うっ?」
「……サリエルさま?それはひょっとして、ギャグですか?ギャグを口にしておられるのですか?」

約4日の積み。何と1年3ヶ月振りの新刊。通算54冊目。シリーズ第3巻。『リユニオン・ホワイト』と同時刊行。

さて、シリーズ第3弾。GAマガジンVol.3の付録に掲載されたエピソードを収録した連作短編集。
短編が1本発表される度に、書き下ろしを加えて文庫を1冊出すという形式なんだろうか。

『ダン・サリエルと女神の気まぐれ』

GAマガジンVol.3の付録に掲載。スランプから脱出するにはどうしたら良いのかという話なんだけど、これ書いていて死にたくなってこないのだろうか。

『ダン・サリエルと祝福のレビュー』

これも書いているときに死にたくなりそうな内容だな……。後書きでは否定してるけど、きっとサリエルに著者本人が言いたいことを言わせているに違いないw

『ダン・サリエルと真夜中のカルテット』

表題作。ずっとアマディアのターン!これまでの脇役達も再登場、更にはユフィンリーとヤーディオのゲスト出演で盛り上げます。

やっぱり音楽の描写を一番ちゃんとやってるのはこの作品な気がするなぁ。

『コジ・クロエ・フィガロの長いお預け』

短編と言うか、殆どエピローグ。

トルバス神曲学院に入学することになったアマディア。今一つ、彼女が学院の制服を着ている姿がイメージ出来んのだが……。
とは言え、学院が舞台になったら、他のシリーズのキャラも登場し易くなるんじゃね?

総評

なんて、期待を抱いていたら、後書きで完結宣言ですよ!どういうことなの?まだ、サリエルの過去とかやってないじゃん!
( ゜д゜)ってなったわ。

折角、他のシリーズとは一線を画す作風で面白かったのになぁ。しかも、思わせ振りなコジの存在とか、他のシリーズとの絡み易さとか見るべきところはいっぱいあったと思うんだがなぁ。

もっとモモのエピソード見たかったな……。
『ポリフォニカ』ではっきりと完結したのは本作が初めてか。他は続編があるしな。

次は未定。ただ、8/9にGAマガジンVol.4が発売予定。

燃:B+ 萌:A- 笑:A- 総:A

GA文庫

Posted by お亀納豆