【ボーダー】彩雲国物語 八、光降る碧の大地【8巻/感想/ネタバレ】
著:雪乃 紗衣
『ね、影月、誰かを愛すると心がポッとあったかくなって、それだけで幸せだね……』
負けない逃げない諦めない。
2019年7月の新刊。約2年9ヶ月1週間半の積み。3ヶ月振りの新刊。
サブタイの「碧」は「みどり」と読みます。
影月編クライマックス。秀麗さんは奇病の治療法を携えて茶州へ舞い戻る。病の裏で暗躍する謎の集団との決着は近い……。
気付けばしれっと秀麗さんの側にいる謎の少年リオウ。そうか、この頃から登場していたんだったか。
この巻辺りから縹家の闇がどんどん見えてくるんだよな……。
打てる手を全て打って病に苦しむ人々の元に駆け付けた秀麗さんだったが、風当りは厳しくて。そんな時、腑抜けた男連中に喝を入れてくれる名も無きオバちゃんの格好良さといったらない。涙がちょちょぎれるぜ……。
助けに来てくれた秀麗さんに絶対の信頼を寄せる少女シュウラン。彼女の名前は後々大きな意味を持ってくるので憶えておきましょうね。
秀麗さんの志を継ぐ者が現れたということの意味は大きいよね。
葉医師と燕青の師匠は似ているところがあるらしい。これ、しれーっと仙人のヒントが置かれているんですよね……。
また、影月に仮初めの生命を与えていた陽月は白仙。
薔薇姫がその白仙と同等の力を持つ、ともあり、徐々に秀麗さん、もしかして普通の人間じゃない疑惑が急激に浮上してくるのである。
こっそり生きていた朔洵。生きていたというか生き返ったというか。敵なんだか味方なんだかよく理解らないムーブをかましてるが、確か復活後は味方だった……よな……?
大きく話が動きまくって、秀麗さんが官吏としてやりたかったことを成し遂げていくこの流れ、完全に最終巻の勢いなんだけど、影月編が終わるだけなんよな。
で、ただでさえ目の敵にされているところに大暴れしたことで、秀麗さんは冗官という最下位の立場に落されてしまうのであった。高低差がエグくて風邪ひくっつーの。
今回は2本の短編『お見舞戦線異状あり?』と『薔薇姫』を収録。「アナザーエピソード」って銘打つのおかしくない?この世界観で何で横文字が出て来るんだよ。いや、そもそも最初からアルバイトとか言ってるけどさぁ。
相手によって変わり身が早過ぎる黎深ほんとすき。
次は2020年1月に9巻、5月に10巻、9月に11巻、2021年2月に12巻、7月に13巻、2022年2月に14巻。
燃:A+ 萌:A 笑:A 総:S-
シリーズリンク
・彩雲国物語 七、心は藍よりも深く(2019/04)
・彩雲国物語 九、紅梅は夜に香る(2020/01)
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