【漫画】サバイバル Another Story【感想/ネタバレ】
作:さいとう・たかを
「自由のない文明なんて、人間には…なんの価値もあるものか!!」
リイド文庫2001年11月刊行物。
SPコミックス版の感想を書いている時に偶然、文庫版の方には番外編があることを知って、ならば読むしかねぇと。
本編から切り離された扱いになってるから番外編を集めた短編集みたいなものかと思ったら、ゴリゴリの通常連載エピソードであった。
辰野さんの元を発ってから2週間程が過ぎた頃。あっ、シロとニアミスしてたのか!シロ、もう結構大きくなってんじゃねぇか……。
サトルが辿り着いたのは人間らしい文明社会が築かれた街。滅に瀕した世界の中に、まだ街と呼べる規模のエリアが残っていたことに大感激。家族の団欒は何年か振りと言っていてビックリした。そんなに1巻から時間経ってたの!?
街は一部の権力者によって支配されたディストピアで。
目をつけられたサトルは必死に逃げながらも虐げられている人々に喝を入れて……。サトル、どんな状況になっても突破力が半端無い。
これはこれで面白いんだけど、どう考えてもこれまでの路線からは大きく外れてるんだよなぁ。これはこれでサバイバルかもしれないけど……。
この街、60歳になった人間は労働力としての価値無しとして捨てられてしまう。当時は60歳ってそういう年齢だったんだよなぁ。時代の変遷を感じるわ。
SPコミックス版で辰野さんと別れた直後に唐突にシャツを着ていたのは間にこのエピソードがあったからだったのね。納得~!
通常の連載の内容なのにSPコミックス版では未収録、文庫版では明確に別カテゴリ扱いなのは、当時よっぽど批判されたんかな……。
総評
そんなわけで大崩壊した世界を生き抜く少年漫画『サバイバル』SPコミックス版全16巻+番外編文庫1冊でした。感情移入出来るようになってから読むと、より一層辛く感じてしまうんだよなぁ……。
これは間違いなく楽しく読めて、かつ、ためにもなるタイトルだった。こんな事態に直面することなんて考えたくはないが……。
ロバートが登場した頃は大地震の謎に迫りそうな気配もあったけど、結局はサトル個人の家族探しの旅に収束しましたね。
もしかして独裁者編から元の路線に戻そうとして戻し切れずに連載終了しちゃったってことなのかしら。
燃:A- 萌:C 笑:C 総:A
シリーズリンク
・SPコミックス版 サバイバル 16巻(1989/10)
スポンサーリンク
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません