著:鈴木 大輔 イラスト:閏 月戈(うるう・げっか)
「いやムリだし。妹とか、まじムリだし」
約2ヶ月2週間半の積み。ファンタジア文庫『ご愁傷さま二ノ宮くん』『1×10 藤宮十貴子は懐かない』シリーズ等でお馴染みの鈴木さんがMF文庫Jに進出。
はいはい、釣りタイトル釣りタイトル。略称は『おにあい』。
富士見出身作家がMFで本を出すパターンというと、榊一郎さん、麻生俊平さん、夏緑さん、五代ゆうさん、築地俊彦さん、長野聖樹さん、海冬レイジさん、瑞智士記さんあたりか。
思った以上にいっぱい居たわ。
イラストはファミ文庫『魔術師たちの言想遊戯』でお馴染みの閏月戈さん。出たの、こっちが先だけど。
さて、本作は、訳あって別々に暮らしていた双子の兄妹、秋人(あきと)と秋子が6年振りに一緒に暮らすことになるが、秋子は兄に対して異常なまでの愛情を抱いていた……というお話。
当然、最初から秋子以外にもヒロインが3名ほど居るというハーレムっぷりです。
基本的に秋子からの熱烈なアピールを秋人がスルーしていく形で話は進んでいくが、たまに秋人がタラシな発言をするから侮れない。不意打ちされて行動不能になる秋子可愛いよ秋子。
黒タイツが(・∀・)イイ!
このままMF文庫Jラブコメテンプレート展開かと思いきや、そこかしこに、いつ鬱に振れてもおかしくないような要素が散りばめられている。
秋人は再び秋子と一緒に暮らすために、かなりの無茶をしているようだし。
2巻から胃がキリキリする展開になっても驚かないぞ。
電話で秋人に様々なアドバイスをしてくれる友人、猿渡銀兵衛春臣(さるわたり・ぎんべえはるおみ)。描写の仕方からして、女の子であることはバレバレなわけだが、登場は2巻まで待っても良かったんじゃないなかぁ。
取り敢えずキャラ紹介が終わって、さあ騒がしい日常が始まるぞというところで、1巻は終了している。
最後の最後で、秋人と秋子は非血縁だということを秋人だけが知っているという事実が判明。
何だ非血縁か、楽勝じゃないか。って、これ、ついこの間も書いた気がすると思ったら、同レーベル『おれと一乃のゲーム同好会活動日誌』3巻だった。
次は2011年3月なんだけど、4月にはファンタジアから新シリーズ『ニート吸血鬼、江藤さん』ってのが出るんだよなぁ。
暫くは『1×10』も合わせて3シリーズ同時進行になるのか。
『おにあい』と『江藤さん』は合同キャンペーンをやるようですね。
燃:C 萌:A 笑:B+ 総:A-
シリーズリンク
・お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ②(2011/03)
アニメリンク
・お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ 第1話「おにあい」
著者リンク
・ニート吸血鬼、江藤さん <1>(ファンタジア文庫、2011/04)
イラストリンク
・魔術師たちの言想遊戯Ⅰ(ファミ通文庫、2011/02)
・俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件(一迅社文庫、2011/11)
・やがて魔剱のアリスベル(電撃文庫、2012/09)