神曲奏界ポリフォニカ ネバーエンディング・ホワイト

神曲奏界ポリフォニカ ネバーエンディング・ホワイト (GA文庫)
著:高殿 円 イラスト:凪 かすみ

「約束ですよ、スノウ。わたくしが生まれ変わったら……、今度はあなたが、わたくしを見つけてください。わたくしたちが初めて出会った時のように」
「貴女が名前をつけてくだされば、きっと思い出すはず。わたくしは幸せなプリムローズになれるはず……」
「……歌を歌ってくださいな、スノウ。……わたくしが安心して眠れるように……」

2011年11月の新刊。約1ヶ月半週間の積み。半年振りの新刊。『ルックバック・クリムゾン』からは4ヶ月振り。通算60冊目。シリーズ13巻目にして最終巻。
おお、ようやくシリーズ全体で60冊に到達したか……!

カバー下イラストはプリムローズの髪を梳かしてるスノウということで、本編読んだ後だと感慨深いわ……。

相当なページ数になっているかと思いきや、400ページちょいでした。500ページオーバーも有り得るかと思っていたが。

さて、いよいよスノウが白の女神として覚醒するときがきた。つっても、シェアードワールド全体としては相当昔に確定してんだよなw
それでも、遂にか……!という感じはするのだが。
結局、女神として覚醒しながらも、スノウの人格はそのまま。あくまでも女神と聖獣の復活は能力の引き継ぎがあるだけで、人格自体は完全リセットされるみたいだな。
まぁ、例外とかいっぱいありそうだけどさ。

リシュリーはまさかの消滅かと思ったら、ようじょ化して復活という、ある意味衝撃的な結末でした。
ようじょっていうか、デフォルメだよなw
ジョッシュの新たな性癖が目覚める!(ぉ
リシュリーって現代ではどうしてんだろうな。

『黒』で語られたマナガの過去も描写されている。大迫さんが生きていたら、もっとがっつりシーンがあったみたいなんだけど、具体的にどうなったかは一切語られていない。

エピローグではプリムローズが逝くシーンが涙を誘う。
他のシリーズからの情報で、結局最後までプリムローズが死んだのかそうでないのか判らない状態だったけど、最終的に上手いこと落ち着いたって印象だな。

ダンテは次に、ランディに宿ったみたいなんだけど、動き出すの早過ぎじゃね?
『ルックバック・クリムゾン』でリコリスが言っていた、一時メイドとして働いていたという部分も説明されている。

巻末には何とルルル文庫『プリンセス・ハーツ』の広告が載っていて驚いた。著者繋がりだけで広告を載せるとはな……。

総評

ってなわけで、『ポリフォニカ』3番目のシリーズ『ホワイト』全13巻、これにて完結。
シリーズがガチで完結するのはこれが初めてだよな。『』と『』は強制終了だし、『ダン・サリエル』も復活出来そうな余地残ってるし。

全ての未来の『ポリフォニカ』に繋がる重要なシリーズだったな。女神と聖獣の関係に絡む設定はこの辺から生まれたらしいし。

ノリは割と少女小説に近い雰囲気かなぁと思う。GA文庫で、こういったノリは珍しいんだろうな。まぁ、『ポリフォニカ』としてだからこそ出せる内容なんだろうけど。

あとは、ジョッシュの今後が気になり過ぎるんだがw
サラサには愛想尽かされそうだしな。

高殿さんのことだから、未発表短編がいっぱい残ってそうだよな。いずれ、またシリーズの壁を超えた短編集が出ないかなって思ったけど、よく考えたら、現状まともに動いているシリーズって、大分減ってるんだよな。

燃:A- 萌:A- 笑:B 総:A+

シリーズリンク
神曲奏界ポリフォニカ ウィズアウト・ホワイト(2011/05)

シェアードワールドリンク
神曲奏界ポリフォニカ ザ・ブラック <3>(2011/11)
神曲奏界ポリフォニカ エイフォニック・ソングバード(2012/05)

GA文庫

Posted by お亀納豆