虚構推理 鋼人七瀬
「どうかしてる。現実ってこんなにたやすく食い破られるものだったの?」
「だから誰かがその現実を守らなければなりません」
講談社ノベルス2011年5月の新刊。約2年7ヶ月2週間の積み。
『スパイラル ~推理の絆~』や『絶園のテンペスト』の原作者でお馴染みの城平さんのオリジナル長編小説。
ネットでの評判を見て気になったので購入して、そのまま放置していました。このままだと、いつ読めるか判らんぞということで。
イラストは『Another』のコミカライズを描いていた清原さんか。
帯にはMF文庫J『僕は友達が少ない』の平坂読さんからの推薦文が。
さて、舞台は妖怪や霊の存在する現代日本。化物達から姫と慕われる岩永が世間を騒がせる怪異を打ち払う一風変わったミステリ……だと思う。
ノリとしては『スパイラル』のノベライズに近いかなと思う。キャラ同士のやりとりなんかはところどころ漫画的というか。
面白いのは都市伝説と思われていたものの謎を解き明かすのではなく、都市伝説そのものに無理矢理説明をつけるという逆転の構造をとっているところ。
この辺が気になったので買ってみたわけだが。
岩永と紗季という女刑事が共に行動するシーンが多いんだけど、岩永と九郎の掛け合いの方が面白かったので、もっとバディものであることが強調されていた方が嬉しかったかな。
シリーズ化すれば、その辺が描かれていくのかもしれんが、生憎シリーズ化される気配は無いんだよなぁ。
燃:C 萌:B+ 笑:B- 総:A
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