ななかさんは現実

ななかさんは現実 (ガガガ文庫)

著:鮫島 くらげ イラスト:双龍

「ふふっ、拓也。おまえは『男の娘』にキョーミないから知らんのかもしれんが、この子はれっきとした男なのさ。超可愛いけど、女じゃないからセクハラじゃないもん!すごい人気あるんだぞ?ちなみに名前は……」
「ちょ、やば!マズいって!名前出したら絶対やばいって!」
「秀吉っていうんだが」
「豊臣秀吉ー!」
「豊臣秀吉!豊臣秀吉!」
「とりあえず兄弟ラーメン食いにいこうか、拓也」
「豊臣秀吉!豊臣秀吉!」

約2日の積み。第4回小学館ライトノベル大賞ガガガ賞受賞作。
イラストは電撃文庫『アガルタ・フィエスタ!』や『ご主人さん&メイド様』でお馴染みの双龍さん。あっちでは「ダブルドラゴン」って読み仮名が振ってあるんだけど、こっちでは普通に「そうりゅう」って書いてあるんだよな。不思議。
いきなり、うまい棒が出て来るから、『メイド様』との関係性を意識せずには居られない。

さて、ストーリーは、オタなのに自分のことをオタクと認められない主人公、拓也がピンチを憧れの少女ななかさんに救われるところから始まる。だが、それは有り得ない。何故なら、ななかさんはマンガのキャラのはずなのに……というもの。

はいはい、2次元から美少女が出て来る系ね、と思いきや、そうではないというワナ。
実在する美少女をモデルに2次元のキャラが創作されていたというのが真実。これは意外と珍しいんではないだろうか。

基本的には短編連作風味で、ひたすら細かいオタネタを繰り返す感じ。中身ある内容とかを期待しちゃ駄目です。
ネタが細か過ぎて面白かった部分もある。まさか『灼眼のシャナたん』から持ってくるとはな……。

やたら、オタが書きましたアピールをしてるんだけど、何か意味あんのかなぁ。あからさまにオタの願望丸出しみたいになって良くない気がするんだけど。

最後はオチてるのか続いてるのか微妙な終わり方だなぁ。どっちとも取れる中途半端さと言うか。いやまぁ、2巻で地雷認定ってパターンな気もするんだけども。

そして何なの、一迅社文庫『土属性はダテじゃない!』といい、電撃文庫『多摩湖さんと黄鶏くん』といい、美少女に〇ん〇を〇ゃ〇られる展開が流行ってるの?

燃:C 萌:B+ 笑:B+ 総:B+

イラストリンク
ご主人さん&メイドさま 父さん母さん、ウチのメイドは頭が高いと怒ります(電撃文庫、2010/02)
声優のたまごが、俺の彼女だったようです。 ~ぱんつの中身は大事です!~(GA文庫、2011/08)

ガガガ文庫

Posted by お亀納豆