紫色のクオリア
著:うえお 久光 イラスト:綱島 志朗
「すごいガクちゃん!もう少しで高機動モードになれるよ」
「ホントゆかり、あたし今換装してる!?」
約三ヶ月一週間半の積み。電撃文庫MAGAZINE増刊に掲載されたコラボ小説が書きおろしを加えて文庫化。『悪魔のミカタ』と『シフト』はどうなったの?とは言わないのが、ぼくとわたしのおやくそく!
ロボットと女の子というテーマを与えられた上で執筆したそうな。そこで普通に美少女ロボットバトルという単純発想にならないところが凄いよね。『JINKI』の綱島さんがイラスト描くって判ってんのにさ。
しかし、ロボットで女の子で百合ん百合んなのは雑誌掲載分だけで、書き下ろしから一気に様相が異なってくる。一気に物語はSFへと転換し、ハードな展開に。
雑誌掲載分はショートショートのような形式になっており、テンポよく読めたが、ここからはぐいぐい物語に引き込まれ、一気に読める。
最後までハードに突き抜けたら、Sランクだったんだけど、最後の最後で無難なところに着地したのがちょっと残念だけど面白かった。
ところでゆかりが段々『とらドラ!』の大河に見えてきたのは俺だけですかそうですか。
巻末には綱島さんによる四コマと設定イラストが。
『血吸村へようこそ!』は既にシリーズ化してるし、これであのコラボ小説で後文庫化していないのは渡瀬さんの『空のウタカタ』だけになったが、果たして……?あれ以上引き延ばせない気がするが。
各方面で絶賛されており、こりゃ今年の『このラノ』トップ10入りは確実か。
燃:B+ 萌:B+ 笑:B+ 総:A+
コミカライズリンク
・紫色のクオリア <1>(2012/02)
著者リンク
・ヴィークルエンド(2010/07)
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