【ラノベ感想】14歳とイラストレーター【1巻】

14歳とイラストレーター (MF文庫J)
著:むらさき ゆきや イラスト・企画:溝口 ケージ

「本当の……最終の……限界の……と、〆切は変身をあと3段は残している」

MF文庫J2016年11月の新刊。約1日の積み。『銀弾の銃剣姫(ガンソーディア)』の完結から2年4ヶ月、むらさきさんがMFに戻ってきた。

ラノベ作家ではなくイラストレーターが主人公って話だったしスルーかな……と思っていたが、悔しい!やっぱり気になっちゃう!ビクンビクンということで買ってきました。

帯には平坂読さんからの推薦文が。平坂さんとMFって完全に関係が切れたもんだとばかり……。別に推薦文くらいなら良いってことなのかしら。いや、俺が勝手に揉めたと思ってるだけなんだが。

溝口さんが企画として絡むようになったのは、絵師である鶴崎貴大さんと溝口さんの仲が良かったことに起因する模様。
むらさきさんと鶴崎さんは『銀弾の銃剣姫』の頃からの付き合いで、現在も講談社ラノベ文庫『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』でタッグを組んでる。

主人公、京橋悠斗はイラストレーター。ひょんなことから、とある同人イベントで知り合った中学生コスプレイヤーに身の回りのお世話をしてもらうことに。
悠斗の周りには彼も含めて、個性的なイラストレーターが集まってきて……。

粗筋から受ける印象だと、絵はBATSUGUNに上手いが人間としては一癖も二癖もある変態が多数登場……みたいな感じなんだけど、変態レベルはそんなに高くねぇな……。その点に関しては拍子抜けでござった。

悠斗もおヘソに心血を注いでいるという設定があるものの、大して拘っているように見えるシーンが無いんだよなぁ。酔っ払っているシーンくらいだったんじゃないか……?

絵描きあるあるとか、ラノベの製作スケジュールとかの話をもっとぶち込んでも良いと思うんだが、これって単に主要キャラを絵師にしただけのラブコメなのでは……。
絵を描く人が見たら、また違う印象を受けるのだろうか。

美人過ぎるイラストレーター、ナストキュウリさんの言動が男を勘違いさせ易過ぎる件。勿論、悪いのは変態ストーカーなんだけど、あの言動はいかんでしょ……。いや、ちゃんと気になる相手に絞って発言してるのかもしれんが。

悠斗が仕事をしている相手はMF文庫J編集部ということで、メディアファクトリー絡みの固有名詞はちょこちょこ登場する。何故、わざわざ『緋弾のアリアAA』のアニメが面白いと強調したのかは理解らない。

うーん、これは思っていた感じではなかったなー。後書き曰く、内容が内容なので続きが出るかは未定らしい。なら、何でモロに次巻へ引く終わり方をしたのか。
普通なら続きは買わないレベルなんだけど、続きが出たら小説家が登場するという話なので、もう1冊読んでから判断するか……。

ってか、MFって3巻までは無条件で出させてもらえるんじゃないの?今はそうでもないのかな……。

後書きは、むらさきさんだけでなく溝口さんのページもあるのね。よくある絵師後書きという感じではなく、普通に文章の後書き。

燃:C 萌:A 笑:A- 総:A-

シリーズリンク
14歳とイラストレーター 2巻(2017/03)

コミカライズリンク
14歳とイラストレーター 1巻(2018/11)

著者リンク
ゆうれいなんか見えない!(GA文庫、2010/04)

イラストリンク
さくら荘のペットな彼女(電撃文庫、2010/01)
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(電撃文庫、2014/04)

MF文庫J

Posted by お亀納豆