【ラノベ感想】陰キャになりたい陽乃森さん Step1【1巻】
著:岬 鷺宮 イラスト:Bison倉鼠(バイソンくらねずみ)
「ふん。かわいそうに……本物のスク水を知らないんですね。明日また来てください。本当にスケベなスク水をお目にかけますよ」
電撃文庫2017年10月の新刊。約1週間の積み。『読者と主人公と二人のこれから』より半年、岬さんが新シリーズを始動。
岬さんの本を読むの、デビューシリーズ以来だな。
タイトルの「陽乃森」は「ひのもり」と読みます。
俗に言う『俺ガイル』系統のお話かなーと思い購入。最近、目にするようになってきた陰キャというワードが気になったというのもある。
マジで今の高校生とかはこういう呼称を使ってるの?
陽キャになれない陰キャ達が彼等なりに人生を楽しむお話かと思いきや、陽キャの頂点であるヒロイン、陽乃森さんを陰キャにするために主人公の鹿家野(かげの)達が奮闘するお話だった。
協定関係というのは時々見かけるが一方的に協力するというのはなかなか見ない気がする。そうでもない?
中盤で鹿家野達の劣等感がマックスになるシーンは辛かったですねぇ。いちいち理解るって頷く展開で辛い。
鹿家野がレビューブログをやっているってのも共感出来るポイント。
終盤突入時に見開きでタイトルを挿入する演出意図がさっぱり理解らない。冒頭ならともかく何故このタイミングで……。しかもイラストがあるわけでもないという。うーむ……。
陽乃森さんが最初から妙に鹿家野に対する好感度が高くて、そこがよく理解らない。陽キャ陰キャ関係無く接する人だとしても何だか過剰に思える。気にし過ぎかしら……。
後書きの後にあるおまけは文庫には珍しく二段組構成となっている。用語解説等が二段組になっているのは見たことあるが、普通の小説が二段組なのは珍しいのでは。
ところで陰キャと陽キャは生存圏を隔離する必要があるって主張が出て来るが、仮に実現したとしても、別れた先でまた上下関係が生まれるだけなんだよなぁ。
そんなわけで新シリーズでした。今後、どういう方向に舵を切るかで評価が変わってきそう。
個人的には幼馴染みの透子が隠れ美少女的ヒロインで気になるので、その辺にスポットを当ててほしい。
それは最早陰キャと陽キャの話ではないかもしれんが……。
最初から『Step1』と銘打ってあるってことは最低でも2冊目は出るんだと思うし、ひとまず様子見かなぁ。
燃:C 萌:A 笑:A- 総:A
シリーズリンク
・陰キャになりたい陽乃森さん Step2(2018/01)
著者リンク
・失恋探偵ももせ(電撃文庫、2013/04)
・三角の距離は限りないゼロ(電撃文庫、2018/05)
・恋は夜空をわたって(電撃文庫、2021/12)
・みみみみ -御手洗澪には未来が視える-(MF文庫J、2024/09)
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陰キャになりたい陽乃森さん Step1 (電撃文庫) | |
岬 鷺宮 Bison倉鼠
KADOKAWA 2017-10-07 |
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