【ラノベ】異世界で最強の装備は、全裸でしたどうか私に全裸を教えてくださいっ！全裸でなく《世界》だ！【感想／ネタバレ】

著：初美陽一　イラスト：Ｘｅ（いくしー）

「レナリア。《世界》ってそんなに複雑でもないし、意地悪でもないぞ。
できないコトばかりじゃない━━《世界》はキミが思うより、素直で、自由なんだ」

ファンタジア文庫2020年10月の新刊。積んでない！どん！『最強奴隷商の烙印魔術と美少女堕とし』３巻が打ち切り完結となってから１年、初美さんが新作を始動。デビュー以降、細々と本を出してはいるがなかなか長続きしませんね……。

正直買おうかどうしようか迷ったんですよ。タイトルの引きは強いんだが、ファンタジア文庫でのデビュー作『ライジン×ライジン』が下ネタありきでスタートしたのに話が進むにつれて中途半端に熱血バトル方向へ行ってしまったので、今作もそうなるんじゃないかと。
でぇい！読まずに考えたって仕方ねぇ！ってことで買っちゃったけど。

全裸と言いながら、表紙は全裸ちゃうやんけと思ったが、よく見たらマン肉描写があるので大分攻めている……のかもしれない。

さて、凶暴な魔物が数多く生息する危険領域に住む青年ナクトはある日、姫騎士レナリアを危機から救う。《世界》を装備していると豪語し、様々な属性を自在に操るナクトだったが、レナリアの目には全裸にマントを羽織っているだけの姿にしか見えなくて……。

基本的な異世界チーレムの構造に準拠しており、最強の主人公が美少女達を助けてハーレムを形成していく流れ。
ナクトはあくまでも《世界》を装備しているだけで、望んで全裸になっているわけではないので変態性はかなり薄い。どうせなら全裸という概念は神羅万象を内包する、とか言い切った方が面白かったと思うのだが。

変態要素はヒロイン達の方へ振られているのだが、これもまた何とも薄味な上に美少女が変態でも、それはただエロいだけになっちゃうんだよなぁ。
世界観は至極真っ当なファンタジー設定なので、変態性をブーストすることは出来ていない。

結局、ギャグ、エロコメ、ファンタジーのどれと考えても中途半端な仕上がりなんだよなぁ。
ただ、イラストのクオリティはかなり高い。高いというかエロ可愛い。流石、成コミ畑の人……！

続いているようにも俺達の戦いはこれからだエンドのようにも見えるが、２巻くらいは出るんだろうか……。出ても買わないけども……。

燃：C+　萌：A+　笑：A-　総：A-

著者リンク
・優等生以上、フリョー未満な俺ら。（ＧＡ文庫、2011/10）
・ライジン×ライジン RISING×RYDEEN（2012/01）