【小説】文庫版 掟上今日子の備忘録【感想/ネタバレ】
著:西尾 維新 イラスト:くろの くろ
「大丈夫です、私、記憶力はいいほうなんです━━一日以内でしたら」
講談社文庫2018年7月刊行物。約4週間の積み。
何かふと読みたくなりまして。講談社BOXからの文庫落ち。イラストはVOFANさんから変更になっているのね。媒体に合わせた画風の人を選んでるんかな。
西尾さんの著作読むの随分と久し振りである。というかブログ初めてから読んだこと無いんじゃねぇか……?
トラブルに巻き込まれがちな体質の主人公、隠館厄介(かくしだて・やくすけ)。彼がよく事件解決を依頼する探偵、掟上(おきてがみ)今日子さんは記憶が1日しか保てない忘却探偵で……という連作短編集。
この忘却探偵のギミックが気になったんですよ。
1日しか記憶がキープ出来ない今日子さん、一体どういうやり方で謎を解くのか……と思ったら、普通に睡眠が記憶リセット条件なので眠ってしまう前に解決するという至極単純明快な回答であった。
アルェー?西尾さんのことだからもっと捻くれてるとばかり思っていたんけどな~。随分とマイルドな仕上がりよねぇ。だからこそゴールデンタイムでドラマ化出来たのかもしれないけども。
記憶がリセットされるということは、周囲の人と関係性を構築していくことが出来ないということ。これってシリーズもののキャラとしては致命的じゃないのかなぁ。だからこそ描き出せる展開もあるということかもしれないけど、俺はやっぱり積み上がっていくものが多い方が好きなんだよねぇ。積み上げてこそのシリーズものだと思うし。
厄介、普段はおどおどしていることが多いのに、紺藤(こんどう)さんと話す時だけは軽妙洒脱な喋り口になるの何なの。心を許しているのは理解るが、何であんなきざったらしい感じなんだろうw
あちこちで厄介と今日子さんが遭遇した過去の事件の名前が提示されている。これは今後の巻で語られてるのかな。
うーん、これはあまり続きを読みたいと思わないかしらね……。
燃:C 萌:A- 笑:C 総:A
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