著:加藤 聡(さとし) イラスト:茨乃
「永遠にとは言わない。あたしに忠誠を誓え」
「我が身、卒業まで女王とともにある事を」
「ん」
約一週間の積み。ファミ通文庫。2006年に『走って帰ろう!』でデビューした加藤さんが四年近く経って、ようやく二冊目の本を出されました。
『走って帰ろう!』が出た年の夏にはこの作品の執筆を開始していたそうだが、どうしてこうなった!
ストーリーは赤点騎士団と呼ばれる愛すべきバカどもが繰り広げる学園クライシスラブコメというもの。
もうね、粗筋だけ見ると、『バカテス』人気に便乗しようとしているとしか思えないわけですよ。内容読んだら、全然『バカテス』と違ったけど。
『バカテス』のバカは純粋に勉強が出来ないバカが多いけど、こっちは部活など、他に熱中しているものがあるが故に成績の悪いバカが多い。
加えて、こちらはそれほどバカであることが強調されない。バカ同士の団結力は良い勝負だと思うけど。
いじめのせいで死んでしまった少女の幽霊だとか両親の育児放棄とか結構シビアな要素があるんだけど、悪霊が溢れさせたトイレの水で学校が大洪水になるというのだから締まらないw
でも、これで上手いことシリアスとコメディのバランスがとれているんじゃないかと思う。何故か、巨大タコが出て来て触手万歳展開になるし。もっとやっても良かったと思うよ(ぇ
何より、主人公誠とヒロイン茜のLOVEっぷりが素敵でした。ラブコメって書いてあるけど、第三者の入る余地一切無し。茜可愛いよ茜。
また、フリークライミングを要素として取り入れているのが珍しい。デビュー作も何か特異な内容じゃなかったっけ?
最後の誠と幽霊少女いずみの会話がよく判らなかったけど、それ以外はなかなか面白かった。続きが出たら迷わず買う程度の面白さはあった。でも最後の二人の会話はよく判らないw
ところで、文化祭ではスク水相撲なるイベントがあるそうです。それkwsk
絵師後書きでは、「くるくるクロッキー手に取ってくださりアリガトウゴざいます!」と書いてある。らめぇぇえええぇぇえぇぇぇええええぇぇええええ、それ、今月出る電撃文庫のタイトルなのぉぉおおおおおおお!!同時期にイラストの仕事をしてるからって間違えるとか……。
何で誰も気付かんのだ……(´・ω・`)
燃:B+ 萌:A 笑:B+ 総:A-
イラストリンク
・ペンギン・サマー(一迅社文庫、2009/04)
・くるくるクロッキー(電撃文庫、2009/12)
・いつか仮面を脱ぐ為に ~嗤う鬼神と夢見る奴隷~(スニーカー文庫、2019/09)