ファミ通文庫


著:野村 美月  イラスト:竹岡 美穂

  過去に読んだ作品を紹介していこうシリーズ。

『文学少女』第六弾は番外編ということで、ずっと学校の制服しか着ていなかった遠子先輩が白いワンピースを着用。その格好で水浴びしているという構図の表紙の破壊力が高過ぎるんですが。遠子先輩可愛いよ遠子先輩。最早ズルい。

  琴吹さんの出番が無い上に、心葉が殆ど遠子先輩と二人っきりで、これまた先輩が可愛過ぎるんですが。ホンマに今回はズルかった。

  今回は作家になった心葉が過去を振り返るという構成をとっている。


  つーか殆ど本編じゃん。最終巻への伏線張ってあるし、後書きでも刊行順に読んでほしいって言ってるし。

  そして、次はいよいよ最終巻。


燃:C  萌:S  笑:B  総:A

ファミ通文庫

まかでみ・らでぃかる6 宇宙人なんですけど。 (ファミ通文庫)

著:榊 一郎  イラスト:BLADE

 第一部は終了しても、『らでぃかる』は続く。ちょいちょい『えくすぺりめんと』への伏線が。ゲストキャラの圭子と敏明は『えくすぺりめんと』でレギュラーになったりするのだろうか。

  で、久し振りにイカレた『まかでみ』のノリを味わえた気がする。『仮面ライダー響鬼』の三十之巻以降の話とか。打ち切りより悲しい事態というネタ振りの時点で言うと思ったw

  今回はFBSPvol.1に掲載された『フードファイターなんですけど。』を始めとする三本を収録。やはり今回も良い御説教でした。

 

燃:B  萌:B  笑:A  総:A

ファミ通文庫

トゥインクル☆スターシップ15 Twinkle Twinkle Little Star...... (ファミ通文庫)

著:庄司   イラスト:まりも

「あなたが結婚しないと、あたしも結婚できないんだよ?」


 過去に読んだ作品を紹介していこうシリーズ。

  足掛け六年。遂に完結。

  表紙は順当にセイジとミヅキとミズホちゃん。ミヅキは三回目、ミズホちゃんは二回目だっけか?にしてもミズホちゃんってカラー絵に出る度に髪の毛の色変わってないか?

  全十五巻を並べたら、大変美しい。


  目次のマスコットキャラはミズホちゃん。これは初めてかな。ピンナップは、きわどいディジー。ディジー可愛いよディジー。って、ディジー、ピンナップ当番回多くないか?気のせい?

  キャラ紹介は思い出の写真風。構成が秀逸過ぎる。

  本編は、まずドッキリ☆ハプニングよ、もう一度。一巻でのセイジとミヅキの出会いはドッキリ☆ハプニングからだった。それを最終巻でもう一度やるとは……。何と感慨深い……。

  で、間が五ヶ月空いているので、もう設定周りは何が何だか理解りません。思ってたよりも時間移動をしていた人が多かったってのは判った。ユズリハの両親やキリーは十数年過去へ。最後の最後で安っぽい悪役になったユアンは数十年過去へ。明言されてないけど、アイザック師がユアンやったんやろうなぁ。

  一番気になるイェシァーダさんの正体ですが、やはりディジーでした。エピローグで遂に、イェシァーダさんの姿が挿絵に登場。ここで見せるために、今まで一度も挿絵に出て来なかったのか!鳥肌立ちましたよ。セイジにとってのメインヒロインはミヅキやったけど、『トゥインクル☆スターシップ』という作品においてのメインヒロインはディジーやったんやな。

  そういうわけで、セイジが最後に選んだのはミヅキでした。

  ミズホはちゃんと振られたけど、セーラ、マリー、ユッカ、ユズリハ達は、なぁなぁのまま終了。つーか十巻過ぎたあたりから、殆どラブコメは無かった気がするぞ。

  でもエピローグで、二人の娘ヒナギクが新たな移民実習船トゥインクルトゥインクル☆(リトルスター)号に乗り込むシーンは感動した。こうして想いは受け継がれていくんだな。

  彼女が出会った指揮官候補生って誰の子供なんやろ?マリーあたりかな。

  結局船医のマーサとアンドロイドのパープルハートはイラストに登場せず。と言うか名前が出て来たかすら怪しい。

  そんな感じで『トゥインクル☆スターシップ』でした。何だかんだで無事完結出来て、ほっとしました。

  次回作は『トゥインクル』と世界観を共有する話で御願いします。つーかヒナギクが主人公で。

 

燃:A  萌:A  笑:C   総:S

ファミ通文庫


著:野村 美月 イラスト:竹岡 美穂

「心葉くんは絶対"受"よ。そっちの方が身体の負担が大きいのよ。裂けちゃって大変なのよ」

『バカテス』とのコラボで味をしめたのか遠子先輩w

約2ヶ月3週間の積み。4ヵ月振りの新刊。「挿話集」は「エピソード」と読みます。
本編が完結し、今回は短編集ということで、これまでの遠子先輩1人という構成ではなくなり、心葉と遠子先輩がセットに。遂に主人公が表紙に……。

『“文学少女”と恋する牛魔王(ミノタウロス)』

FBSP掲載短編。遠子先輩に恋する柔道部主将の牛園の視点。完全にコメディです。
こうしてみると、遠子先輩って結構罪作りな女なんだよなぁ。遠子先輩可愛いよ遠子先輩。
ちなみに挿絵が描き下ろしです。

『“文学少女”と革命する労働者(プロレタリア)』

書き下ろし。書き下ろしも既存のエピソードのネタを拾いながら構成されているのが素敵。
ボート部の鬼コーチはえげつなかったです。

『“文学少女”と病がちな乙女(クロエー)』

書き下ろし。遠子先輩のクラスメイト、果歩の甘酸っぱい恋のエピソード。最後にLOVE寄せと見せかけて寸止めなのがいやらしいw

『無口な王子(プリンス)と歩き下手の人魚(マーメイド)』

書き下ろし。芥川君と美羽のLOVE寄せエピソード。美羽が完全にツンデレ化していて吹いた。

『"文学少女"と扉のこちらの姫(レイディ)』

ここからはFBonline掲載『“文学少女”の秘密の本棚』シリーズ。でもこれ第2話なんだよなぁ。次の流人のエピソードとセットで収録したかったから、順番変えたのかな。

遠子先輩と麻貴先輩の出会いのエピソードを麻貴先輩の視点から。ちょっと本編っぽく若干のミステリー要素あり。

『“文学少女”と浮気な預言者(ヨカナーン)』

『秘密の本棚』第三話。本編三巻の裏で暗躍していた流人の姿を描く。
このシリーズを読んでいて、「エロ」とかいう文字が出てくるとビクっ!てなるw

『“文学少女”の今日のおやつ』

FBonline掲載のショートショート。掲載は『秘密の本棚』よりこちらが先。各短編の合間合間に掲載。
全13回中、今回は第1回、最終回、第6回を収録。え、まさかこれだけしか収録しないってことはないよね?心葉ロリコン疑惑とか琴吹さんの乙女乙女したメールとか面白いのがいっぱいあるのに。

また最後に書き下ろしとして『おやつ』の特別編を収録。大学生になり、下宿し始めた遠子先輩の姿が垣間見える。

まとめ

そういうわけで短編集第1弾でした。これくらいのテンションが読み易くて良いなぁ。

次は外伝。3年生になった心葉の居る文芸部に新入部員の女の子がやって来るそうな。4月予定だっけ?

そして“文学少女”世界が更に広がるプロジェクト・メモワール始動。どう見てもアニメ化です。本当に有り難う御座居ました。4月はコミカライズも出るし、そこで発表かなぁ。まずはドラマCDあたりからジワジワ攻めていくんだろうか。

燃:C 萌:A+ 笑:B+ 総:A+

ファミ通文庫

戦嬢の交響曲6 (ファミ通文庫)

著:築地
俊彦 イラスト:赤賀 博隆

 

「帰ってくるんでしょう?あたしたちは待ってるから」

「ああ、もちろん」

「約束するよ」

 

 約二ヶ月二週間半の積み。半年振りの新刊。全然そんな気せんけど。

 

 さて、じわじわクライマックスに向けて進行しているが、案の定、年内には終わらんかったな。

 

 雪風は相変わらず意気消沈したまま。そんな中、雪風と佑鹿の武器が似ているとかいう話が出て来たりして何かしら隠し設定がある模様。

 

 で、どんどん佑鹿がモテモテになっていく件。しかし文体の所為なのか、どうにも淡々とした印象。

 

 後書きによると、結構設定を作り込んであるようで機会があったら別の作品にも使ってみたいんだそうな。もしかしてスピンオフクルー?

 

 いやそれよりも『ポリ青』をですね……。

 

燃:B+ 萌:B+ 笑:C+ 総:B

ファミ通文庫

ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! (ファミ通文庫)
著:田尾 典丈 イラスト:有河 サトル

この時になってようやく気付いた。
いや、気付かない振りをしていたのかもしれない。
ゲームの主人公が救えるのは一人だけ、ということに。

約一ヶ月一週間の積み。第10回えんため大賞優秀賞受賞作品。同じく優秀賞受賞作品の『耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳』とセットで夢双旋風(ダブルドリーミングバースト)というフェアを開催。なんつー仰々しい名前だ。

去年の新人賞からもう一年経ったんだよな……。結局、『セキララ!!』しか続かなかった上に、それも完結したし、去年は不作だったのか。

さて、購入理由はタイトル、ただそれだけ。ギャルゲーユーザーの主人公、武紀は突然世界改変の機会を得て、自分のお気に入りの美少女ゲームの世界を現実に反映してしまう。だが、ゲームの世界と現実の世界が融合した結果、ゲームの中では起こらなかった様々な事件が起こり、武紀はそれを解決するために東奔西走することになる。

当然キャラ配置はハーレム状態なのだが、ゲヘゲヘしていられるのは序盤だけで、中盤からは結構シビアな展開。

どうでも良いけど、幼馴染みが居て、かつ義理の姉と妹が居るってバランス悪くね?

で、このヒロインを救っていく過程がびっくりするくらいアツい。ゲームの主人公みたいに上手く立ち回れないと嘆きながらも勇気を振り絞り抗っていく武紀が格好良過ぎる。まぁ、読んでいる側からすれば、結局お前も主人公気質じゃねぇかと思っちゃうわけだが。

最後はダブルヒロインのどちらかを選べなかったり、消えたと思っていたヒロイン達が帰ってきたりとご都合主義的展開があるが、これは過程が過程だけにハッピーエンドで終わってほしい作品なので無問題か。

一つ気になったのは脇役で四阿という苗字のキャラが出て来るんだが、これって「あずまや」って読むんじゃないの?振り仮名は「しあ」って振ってあるんだけど、意図的にこういう読み方にしているんだろうか……。

何にせよ、予想外に萌抜きで面白かったです。と言うか実際には殆ど萌えは無いと言っても良いと思う。燃えの方がウエイト高いし。

燃:A 萌:A- 笑:B+ 総:A+

シリーズリンク
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc2(2009/05)

コミカライズリンク
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! <1>(2011/08)

スピンオフリンク
乙女ゲームの世界へ、ようこそ! ~薔薇色の人生を君と~(B’s-LOG文庫、2012/03)

著者リンク
リーディング・ブラッド 最強の血統(2013/05)
僕と彼女とカノジョとかのじょ <1>(オーバーラップ文庫、2013/11)
コンプリート・ノービス01 レベル1の最強剣士(ファンタジア文庫、2013/12)
虚構戦役の戦導師 英雄部隊覚醒(MF文庫J、2014/12)
中古でも恋がしたい!(GA文庫、2015/03)
七星のスバル(ガガガ文庫、2015/08)
神器繰刻のアイオーン(オーバーラップ文庫、2015/11)
駿英血統 神馬を継ぐ者(NOVEL 0、2016/10)
プロデュース・オンライン 棒声優はネトゲで変わりたい。(ファンタジア文庫、2017/02)
二周目勇者のやり直しライフ ~処刑された勇者(姉)ですが、今度は賢者の弟がいるので余裕です~(電撃の新文芸、2022/11)

イラストリンク
彼女の恋が放してくれない! 俺たちは手錠で繋がっているだけの健全な友達です。(GA文庫、2012/05)

森羅万象を統べる者 〝万物創造〟(MF文庫J、2012/10)

えんため大賞優秀賞リンク
B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる(第11回、2010/01)
空色パンデミック①(第11回、2010/01)
わたしと男子と思春期妄想の彼女たち 1 リア中ですが何か?(第12回、2011/01)

犬とハサミは使いよう(第12回、2011/02)
明智少年のこじつけ(第13回、2012/01)
リーガル・ファンタジー1 勇者弾劾裁判(第15回、2014/01)