ファミ通文庫

セキララ!! (ファミ通文庫)

著:花谷 敏嗣   イラスト:京極 しん

 

「日常生活に支障をきたすほど湧いてくる妄想を切り売りできたら最強」

  注:後書きでの著者の台詞です。ある意味、真理過ぎて吹いたwww

過去に読んだ作品を紹介していこうシリーズ。

  9回えんため大賞奨励賞受賞作品。昔に書いたネット小説のヒロインが目の前に現れた!え、それ何て『ラブ★ゆう』?と思って、買ってみました。まぁ、あっちはゲームの主人公だが。

  イラストは『ほうかご百物語』の京極さん。同じ月に二冊って、ハードワークですな。あっちには『ハルヒ』の朝倉さんっぽいのが居たが、こっちには『らき☆すた』のみゆきさんっぽいのが居るぞ。京アニ好きなのか。

  で、自分の思い出したくない黒歴史が四六時中体現されているわけで、その精神的ダメージは想像を絶するものがあるんだろうなぁ、と思わせる。と言うか、一部心当たりがあり過ぎて、ぐさぐさクるんですが……。

  だが、面白い。適度に挟まれるオタトークも含めて。テンポが良いと言うか、話の先が気になると言うか。

  そして結局小説のヒロインが現実世界に出て来た理由は丸投げというミラクル。まさか、ここまで堂々と無視するとは思わんかった。まぁ、そんな部分論理的に説明されても、あれっちゃーあれなんだが、自由だ……。『ラブ★ゆう』ですら、ちゃんとした説明があるのに……。

  ところで絵師後書きでの、火琉奈のおっぱいがえらいことになっとるんですが。しかし、時代はぺたんこヒロイン!!<何なんだ

  そういうわけで、『セキララ!!』でした。いやぁ面白かった。当たり。

燃:B  萌:A  笑:A  総:A

ファミ通文庫

戦嬢の交響曲(シンフォニア)4 (ファミ通文庫)

著:築地 俊彦  イラスト:赤賀 博隆

過去に読んだ作品を紹介していこうシリーズ。

  さて、前巻で遂に雪風がデレたのが起爆剤になったのか、他の女性陣も軽くラブコメ状態になってきました。

  しかし、そんな雰囲気を諌めるかのように、物語は加速する。出雲の目的は、榛名を何かに覚醒させることだった。肉親に関するショッキングな光景を見ることがスイッチなんだろうが、彼は自ら雪風の刃で生命を落とすことで、榛名にショックを与えた。まさか榛名がラスボスになるんだろうか。

  そんな感じで佳境に入った四巻でした。


燃:B  萌:B  笑:C  総:A

ファミ通文庫

著:野村 美月 イラスト:竹岡 美穂

「気づかないふりも、関係ないと眼をそらすことも、もうしないって誓ったんだ。真実を見つめることのできる人間になるって」

約1ヶ月1週間半の積み。4ヵ月振りの新刊。タイトルの小難しい感じは「はつこい」と読みます。

テレビアニメ化をすっ飛ばして、まさかの映画化ですよ、奥さん。『学校の階段』は著しく残念な結果となったが、今度はProductionI.G.が作ってくれるということで、クオリティは折り紙つきか。

で、まぁ、映画が公開されるまでに原作が終わってちゃ駄目でしょうという流れで、続編シリーズ開始。
遠子先輩を送り出し、3年生となった心葉。彼が部長を務める文芸部に新1年生日坂菜乃(ひのさか・なの)がやって来るところから物語は始まる。
菜乃はおとなしい娘で、どんどん心葉に惹かれていくんだけど、彼は遠子先輩にZOKKONで、胸キュン、みたいなのを予想していたんだが、全然違うじゃん!凄ぇアグレッシブじゃん!

良いように言えば、本編のノリそのままです。ビタースウィートなミステリーに仕上がっております。
麻貴や琴吹さんや芥川君も出て来るので、殆ど本編そのままと言っても良い。

巻末には『ある日の美羽』というショートショートが。まさかのラブコメで吹いた。芥川君がクーデレ過ぎるwwww

そんなわけで、暫く続くらしい『"文学少女"見習い』シリーズ第1巻でした。次は7月に『恋する挿話集』2巻だっけ?

燃:C 萌:A 笑:B+ 総:A

ファミ通文庫

戦嬢の交響曲 7 (ファミ通文庫)

著:築地
俊彦 イラスト:赤賀 博隆

 

「俺には雪風しかいないよ」

 

 約一週間半の積み。五ヵ月振りの新刊。毎度のことながら、全然そんな気がしねぇ……。

 

 さて、思ったよりも早かった最終巻。戦嬢達の恋模様と、雪風と榛名の激突が描かれる。

 

 決戦前夜にはかつて皆で鍋を囲んだ話に触れられる。これはFBonline掲載の短編のことなわけだが、ページ数少ないんだから、一緒に収録してくれれば良かったのに。そうすれば、シリーズ全体の評価がワンランクくらい上がったのに。

 

 最後はまだ今後続編が書かれてもおかしくないような終わり方でした。

 

 ラストシーンはLOVE寄せです。

 

総評

 そういうわけで、美少女倒魔アクション『戦嬢の交響曲』全七巻でした。もうちょっとだけもうちょっとだけと思っている内に完結まで辿りついちゃったという。

 切り捨てようと思うと面白くなるんだもんなぁ。

 

 女の子だけの学校へ転校することになった主人公という設定だけを聞くと、普通にハーレムものとしか思えないんだが、イラストが好みじゃなく、全然そういう印象は受けなかった。

 しかし、佑鹿が努力の末に周囲の信頼を勝ち取っていく展開は読んでいて気持ち良かったです。

 

 築地さんのシリーズ全般に言えることだが、読み易さはピカ一。

 

 何気に築地さん、初めてのシリーズ完結じゃね?だから、この機会に『ポリ青』をですね……。

 

燃:B 萌:B+ 笑:C 総:B

ファミ通文庫

学校の階段の踊り場 (ファミ通文庫)

著:櫂末
高彰 イラスト:甘福 あまね

 

「ふっ、ざけんじゃねえよ!眼鏡っ子はなあ、眼鏡っ子はなあ」

「いつだって、魂で眼鏡を掛けているから眼鏡っ子なんだよ!!

!?

 

 !?

 

 約一ヶ月二週間半の積み。五ヵ月振りの新刊。ようやく短編集キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!しかも表紙に希春姉さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

 セーラー服姿ということで、八年前の姿。もしかして、表紙に登場するキャラって女性ってだけじゃなくて女子高生って縛りだったのか……?

 いやしかし、短編集のタイトルは上手いと感服せざるを得ない。

 

 口絵では希春姉さんが幸宏にベタベタになった理由が漫画で語られる。小学校低学年の頃から幸宏はタラシだったという衝撃の事実w

 

『女神委員会』

 書きおろし。天栗浜高校の女神がどのように選定されているのか、その一端が語られる。うわぁ、変態祭りだ!

 

『夜明けの階段』

 FBSP掲載。美冬姉さんといずみ先輩の百合が最大の注目ポイントです。読めば読むほど、いずみ先輩が本当にそっちの人に思えてくるから困る。

 

『プリンはどこへいった?』

 FBonline掲載。生徒会役員の新キャラがわんさか出て来て、誰がプリンを多く食べたかを言い争う。

 当時読んだときも思ったけど、やっぱり新キャラ多過ぎて訳理解らんw

 その後の本編で顔出すのかと思ったら、別にそうでもないっていう。ただ、『女神委員会』で何人かは紹介されており、フォローがなされている。

 

『サンタ同盟』

 FBonline掲載。神庭四姉妹と幸宏の八年前のエピソード。何だかんだで、こなっちゃん先生はグレている間も優しかったんじゃね?という話。

 

 まぁ、それよりもロリロリな美冬姉さんに注目が集まることと思いますが(ぇ

 

『盂蘭盆会(うらぼんえ)』

 書き下ろし。夏休みに田舎へと帰省する神庭家の人々。そこで幸宏は両親の思い出に触れる。

こういう本編を補完するエピソードは良いな。本編はやっぱり階段部の活動がメインになっちゃうからなぁ。

 

 白いワンピースが水に濡れて透けたり、浴衣姿で幸宏と手を繋いだりと美冬姉さんが実にヒロインらしくて(・∀・)イイ!

でもメインヒロインは九重元部長なんだよなぁ。

 

 そういうわけで、短編集でした。全く出番の無かった九重元部長、刈谷、三枝って一体……(´・ω・`)

 こういう補完的な短編集ならもう一冊くらい読みたいな。

 

 次は本編十巻。いよいよ最終巻だそうです。表紙は当然九重元部長だろうな。

 

燃:C 萌:A+ 笑:B+ 総:A

コミカライズ,ファミ通文庫

原作:野村 美月 作画:高坂 りと キャラクター原案:竹岡 美穂

「わたしは二年八組、天野遠子。ご覧のとおりの"文学少女"よ」

ガンガンパワードで連載していたが、同誌が休刊したため、現在はガンガンジョーカーで連載しているファミ通文庫の超人気シリーズのコミカライズがいよいよ登場。
作画は『プラネットガーディアン』で御馴染みの高坂りとさん。

内容は普通に原作1巻準拠だが、遠子先輩に絵がついたことによる効果は大きい。コミカルな表情の遠子先輩がとても可愛いです。
心葉と遠子先輩の出会いのシーンはわざわざカラーページになっているという素敵仕様。
逆に言えば、そこ以外は特に何処がどうというのは無い。可も無く不可も無くといった感じ。

燃:C 萌:A+ 笑:B+ 総:A

ファミ通文庫

サージャント・グリズリー (ファミ通文庫)

著:彩崎  優 イラスト:bomi

過去に読んだ作品を紹介していこうシリーズ。

  9回えんため大賞特別賞受賞作。可愛らしい軍曹ということで、どう見ても『ケロロ軍曹』のパクリです。本当に有り難う御座居ました。

  最後まで読めば、全然『ケロロ』と違うことは判るんだが、何でこんな誤解されるタイトルにしたんだろう。

  総扉をめくったら、いきなり出て来る怪人テングダケがキモ過ぎるw

  そのキモいテンションで序盤は進むんだが、いかんせん中盤辺りから変に真面目な話になってきて、失速。つーか、出オチやん。

燃:C  萌:B  笑:A  総:B

ファミ通文庫

バカとテストと召喚獣3.5 (ファミ通文庫)

著:井上 堅二  イラスト:葉賀 ユイ

 

過去に読んだ作品を紹介していこうシリーズ。


  表紙のメインキャラは秀吉。最早、女性キャラの括り……。取り敢えず、口絵での寝起きの秀吉の可愛さは異常。

  今回はタイトルからも、何となく察しがつく通り、短編集。実はFBonlineFBSPに短編が載ってるから、文庫一冊出せる程度には溜まってたんだよな。勿論書き下ろしを付ければ、出せるって意味で。

  目次では本編との時系列の関係が書かれている。これは上手い構成ですね。また、バカテストのコーナーもかなりのバリエーション展開を始めている。

 

『バカとテストと召喚獣~予習編~』

 
FBonline
掲載。美波の妹、葉月登場編。ちゃんとロリキャラを仕込んでくる辺り、井上さんはよく理解ってらっしゃる(ぇ

  何気にモテまくりの明久に嫉妬。

 

『僕と暴徒とラブレター』

 
FBSP
掲載。渡すつもりのないラブレターを書いた挙句、落としてしまい、結局想い人の元に届いてしまうなんて、姫路さんも結構バカなんじゃ……。

 

『俺と翔子と如月ハイランド』

 
FBonline
掲載。もう雄二は翔子と結婚すれば良いと思うんだ。

  やはり、彼女が雄二を想うようになったエピソードを今後語るぞとネタ振りをしているようにしか思えん。

 

『僕とプールと水着の楽園』

  書き下ろし。ちょ、学校のプールなんだからスク水を着用すべきだと思うんだ。常識的に考えて。スク水着てるの、葉月だけじゃん!

  姫路さんのおっぱいは最早バランスが悪い、という域だと思います。

  いやしかし、一番サービスしているのが秀吉という事実は大問題だw

 

『僕とバイトと危険な週末』

  書き下ろし。今度はウエイトレスということで、ずっと秀吉のターン!!今回、サービスシーンの八割くらい、秀吉なんじゃないかな。

  そして、明久の元に送り込まれるとは一体誰なのか?ってところで終わり。

 

  ってなわけで、3.5巻でした。番外編ということで、いつもよりサービスシーンが多かったけど、その殆どが秀吉ということで、今度は直球のものが見たいです。直球あってこその変化球だろうし。

燃:C  萌:A  笑:A  総:A

ファミ通文庫

リセットな彼女 (ファミ通文庫)

原作:高崎 とおる  著:坂東 真紅郎  イラスト:なもり

過去に読んだ作品を紹介していこうシリーズ。

  中古。ファミ通文庫。『オオカミは懐かない!?』のコンビです。『オオカミ』の最後に本作の宣伝が載っていて、なもりさんの表紙イラストにやられました。黒髪ストレートはズルいと思うんだ。

  感情が昂ぶると記憶がリセットしてしまう美少女ロミィを恋人に持った少年の物語。後輩Bが今一つって言ってたから、あんまし期待してなかったんだが、意外や意外、非常に読み易くて、かつ軽いラブコメ具合が面白い。

 

 終盤、改造人間だとか激しくどうでも良い設定が飛び出してくるのは御愛敬として我慢。別に感情のリセットに無理矢理説明付けなくても良いと思うんだけどなぁ。この作品はそういうところをどーのこーのってタイプの作品じゃないやろうし。

  それと強いて言うならネーミングが変。何だよ、ハーフでもないのに、ロミィって。

  そして、脇役の濃さから察するに、二巻以降の構想があるんじゃないかな。『オオカミ』を始めたってことは人気無かったんだろうけど。

  でも、こういうタイプの作品って一発ものだったら、たまには読みたいんだよな。

燃:萌:A  笑:C  総:B

著者リンク
今日も脱いでよ!二階堂さん!(オーバーラップ文庫、2013/09)

ファミ通文庫

臆病な僕と噛みまくりの魔女 (ファミ通文庫)

著:ゆうき
りん イラスト:千葉 サドル

 

「瞳っ!あんた、わたしと約束したでしょ!?いつか《お隣さん》をやっつけられるすごい男になって、お嫁さんにしてくれるって!憶えてるよねっ!?

 

 幼馴染みの佐久耶は可愛いが。可愛いが、しかし……!

 

 約六日の積み。ファミ通文庫でゆうきさんが新シリーズを始動。タイトルとイラストが千葉さんってことで購入。

 

 舞台は異界からの異形《お隣さん》の侵入を許した現代。《お隣さん》と戦うのが義務である世界でのボーイミーツガールなのかな。

 

 タイトルにある「噛みまくり」ってのと粗筋の「そこは噛まないで」っていうのを見て、てっきり大事な呪文詠唱中に言葉を「噛む」んだとばかり思っていたんだが、物理的に噛むという意味でした。それが魔法を発動する《祭儀》なんだってさ。

 

 結構ストーリーはシリアス要素を含んでおり、モブはさくっと死ぬ。このテンションなら主要キャラは死なないかなぁとは思うけど、どうだろうな。

 

 上述の通り、幼馴染みの佐久耶は典型的なツンデレと言うか何と言うかで、黒髪ストレートが素敵なんだけど、いかんせんストーリーが盛り上がり切らないというか、メインヒロインの炎夏(えんか)のキャラが好きになれないというか。

 

『司書とハサミと短い鉛筆』が面白いから期待したんだけどなぁ。切り捨てで。

 

燃:B 萌:B+ 笑:C 総:B