漫画

ぬらりひょんの孫 2 (ジャンプコミックス)

作:椎橋 寛

「夜(オレ)の『意志』は変わらねぇ。血に目覚めたときからな」
「オレは三代目となり━━━━てめえら全員の上に立つ!!」

表紙は牛鬼と、その配下、馬頭丸と牛頭丸。
表紙は何と一巻から繋がっており、並べていくと百鬼夜行が完成するという仕組み。こういうの好きだけど、途中で打ち切られたら凄ぇ切ないんじゃ……。それか、キャラの重複をやらかすか。
でも、最終巻の表紙どうするつもりなんだろう。
ジャンプコミックスの裏表紙の折り返しには既刊一覧が書いてあるのが普通だが、今作は妖怪の紹介が書いてある。カバー下のおまけにしても、そうなんだけど、こういうコミックス化したときのおまけ要素が多いってのは嬉しいよな。

さて、リクオの生命を狙って本格的に牛鬼が動き出した。馬頭丸と牛頭丸の雰囲気と掲載誌がジャンプってことから考えると、ゆくゆくは仲間になるんだろうな。

牛鬼組が謀反を企んでいるという情報を集めてきたのは烏天狗の息子の三兄弟。本来の姿はがっつり妖怪だが、人間の姿は相当なイケメンのよう。お父さんはあんなにお間抜けなマスコット的デザインなのに……。

で、そんなことも知らず、リクオは友人達と共に偶然、牛鬼組の本拠地、捩目山(ねじれめやま)に入ってしまう。
ゆら達女子陣は入浴中に襲われ、ゆらはバスタオル一枚のままの戦いを強いられるが、これは無理矢理入れたサービスシーンなのだろうか……。あんまり、そういうことをやる作品って感じでもないんだけどなぁ。絵柄からしても。
ゆらは“破軍”という隠し玉を持っているようだが……。
そんなことより、つらら可愛いよつらら。

まだまだ序盤なので展開が早く、リクオは牛鬼と対峙、激突。どうも牛鬼の態度からすると、リクオの器を見定めている感じがするけど……。

奥付には参考図書として、『図画百鬼夜行』を含む三点が書かれていました。やっぱり参考にしてたか。

ところで、サブタイトルが基本は「リクオ、~~する」という形式をとっているが、第一幕だけ違うんだよな。そこは統一してほしかった……。

燃:A- 萌:A 笑:B 総:A

Style-F,富士見ファンタジア文庫

聖戦のレギオスII 限りなき幻像群 (Style‐F)

著:雨木 シュウスケ イラスト:深遊

「お前らの命も望みもなにもかも、全てを手中に収めて握り潰す。それがおれの望みだ」

約一ヶ月一週間の積み。七ヶ月振りの新刊。タイトルの「幻像群」は「ミラージュ」と読みます。
表紙はニルフィリア。生足!生足!だけど、本編ではあんまり出番ありません。

今回はツェルニに在籍することになったディックの話。
ソフトカバーの『レギオス』シリーズはいつも理解ったような理解らんような内容だけど、今回は大分理解らんかった。
何でだろう、何でこんなに楽しめないんだろう。このハードボイルド臭い雰囲気に馴染めないのかなぁ。

火神って単語が出て来たりしたから、どうもシャンテが絡んできたっぽいんだけど、ぼかされていてよく理解んないんだよなぁ。

多分、次で完結だし、まぁ一応読むかなぁ……。

燃:C 萌:B 笑:C 総:B

文庫落ちリンク
文庫版 聖戦のレギオス2 限りなき幻像群(2011/11)

シリーズリンク
聖戦のレギオスⅠ 眠りなき墓標群(2009/03)
聖戦のレギオスⅢ 終わりなき夜行群(2010/06)

漫画

ぬらりひょんの孫 1 (ジャンプコミックス)

作:椎橋 寛(しいばし・ひろし)

「全ての妖怪は、オレの後ろで百鬼夜行の群れとなれ」

ジャンプで好評連載中、アニメ化も決定した痛快妖怪任侠活劇。
研究室がジャンプを読める環境なので、『めだかボックス』だけ読んで、後は眺めるということを数ヶ月やっていたわけだが、その中で、この『ぬらりひょんの孫』と『バクマン』がやたら面白そうオーラを出していた。
そこで、誰か貸してくれる人が居ないか探していたところ、研究室の後輩が持っていたので借りてきました。
べ、別にアニメ化が決まったから読み始めたわけじゃないんだからね!二ヶ月くらい前から気になってたんだから!

要はヤクザの抗争をジャンプテイストに落とし込んで、妖怪で味付けしたような感じなんだが、妖怪を扱っているとなると、興味を惹かれざるを得ない。
百鬼夜行を率いるトップの妖怪がぬらりひょんってのがまた面白い。チョイスが変化球臭くて。

表紙を単独で飾っている主人公、奴良(ぬら)リクオは祖父に大妖怪ぬらりひょんを持つ、妖怪のクォーター。名前は「ぬらりひょんのクオーター」から来ているとか何とか。
小学生の頃は祖父のような妖怪になることを夢見ていたが、中学生となった今では普通の人間として生きていきたいと考えている。でも、奴良組本家の連中はリクオに三代目を継いでほしいと思っているというベタなアレ。

第一話ではリクオは小学三年生。このとき、初めて妖怪としての力を覚醒させ、一話の終りで一気に時間が経過し、中学一年生となる。
このパターンって、『ONE PIECE』や『ガン・ブレイズ・ウエスト』とかでもやってたけど、ある程度ジャンプテンプレートなんだろうか。

中学生となったリクオは眼鏡の似合う美少年となっているが、これはもう全国のお姉様方のハートを鷲掴みなキャラデザインですね。
リクオが三代目を継ぐことを嫌がっている連中が彼の生命を狙ってくる恐れがあるため、学校には護衛として、雪女(つらら)と青田坊(倉田)も登校してきている。つらら可愛いよつらら。

そして、当たり前のように関西弁の美少女陰陽師、花開院(けいかいん)ゆらが転校してくる、この安定感が堪らない。
これがラノベなら、いずれリクオの正体がばれて、妖怪は倒すべき存在→でも奴良君が好き!みたいな流れになるのは火を見るより明らかなのだが、果たしてジャンプでそんな展開になるのだろうか。まぁ、スパイス程度には、そういう展開になるのかもしれんけど。
通常は一般的な漫画の絵って感じなんだけど、時々水墨画っぽい画風になるのが凄ぇ格好良い。鳥山石燕とか参考にしてんだろうか。
取り敢えず塗仏とか出て来たら、テンション上がらざるを得ない。

巻末には赤マルジャンプに掲載された番外編も収録。リクオの学校をお供を誰にするか、という話だが、生変化チェック吹いたw
セクシー保険医、毛倡妓(けじょうろう)も大変良いものではあるが、やはりつらら可愛いよつららという結論に達するな。
カバー下にもおまけがあるけど、ジャンプコミックスで、ここにおまけがあるのって普通なの?

というわけで、一巻でした。これは期待以上の面白さでした。続きが楽しみである。

燃:A- 萌:A 笑:B+ 総:A

アニメ,電撃文庫

「みっかみかにしてあげるんだから……」

放課後、美夏に緊急招集された裕人が地図に従って辿り着いたのは彼女が通うお嬢様学校だった。
美夏の友人達に出迎えられ、教室まで案内されることに。何故、こうも易々と侵入出来るんだ……と思ったら、やっぱり先生に見付るのはまずかったらしい。まぁ、あんだけ堂々と入って何で誰も騒ぎ立てないのかというのは疑問ではあるが。

教室に入った途端、裕人は注目の的に。美夏はいつもクラスで裕人のことを話しているらしく、すっかり「あのお兄さん」という形で定着していた。芸能人か何かか!

美夏は何と生徒会長を務めているらしく、姉の春香みたいに「月下の苺姫(ムーンライト・ストロベリー)」という異名があるらしい。どんな中学生やねんw

で、案の定エロい展開に突入するわけですが、あんだけやられても裕人は美夏の気持ちに気付かないんだろうか……。何にしても罪作りな男である。

一方、合間合間に春香と葉月さんのシーンが挿入された。お風呂に入ったりしてたけど、一体何の意味が……。メインヒロインを全く登場させないわけにはいかないってことなのかな。
あらいぐまのネルソンくんがメラ可愛い件。散歩がどうのとか言ってたけど、あれ、ぬいぐるみだよね?

前回、大活躍した椎菜ですが、当然と言わんばかりに今回は出番ありませんでした。と言うか、美夏の株がストップ高過ぎて、椎菜の頑張りが消し飛んだじゃね?

燃:C 萌:A+ 笑:B+ 総:A+

乃木坂春香ガ全テ
乃木坂春香ガ全テ

雑記

ちょっと前から、こっそりリンクが貼ってある文藝サークルver.Tの宣伝です。
このサークルは現代奇譚をテーマに、現代怪奇小説本『混凝土(こんくりーと)の隙間と奇譚集』というものを定期的に刊行し、色々な創作系イベントに参加しています。
ちなみに私も二号から参加し、にょろにょろ書かせてもらってます。と言っても、ラノベ要素は無いので、そこは期待しないでくださいね。

で、この度、そのver.Tのサイトがリニューアル。過去の掲載短編の内、数本を公開中。その中には私の作品も混じってます。
基本はHTML形式なんですが、PDFとテキストひとまとめでダウンロードすることも可能で、縦書きでも読めるようになっている親切設計です。

自分の作品に対するコメントを書けとか言われたので、書きます。
基本的に、私の傾向として、極端に明るいか鬱かのどっちかにメーター振れるのですが、鬱側へ振ってます。
古橋秀之先生の、とある短編を参考にさせていただきました。
後輩には、すんげー後味が悪いと褒める振りをして批判されたのかもしれません(ぇ

そういうわけで、ver.Tを宜しく御願い致します。
普通に記事として書くと、速攻で流れていくので、
同じ内容の別ページも用意しました。

MF文庫J,コミカライズ

けんぷファー 3 (MFコミックス アライブシリーズ)

作画:橘 由宇 原作:築地 俊彦 キャラクター原案:せんむ

「あの人はわたしのものです!!わたし…負けませんから!!」

原作を積むと必然的にコミカライズも積むことになります。
アニメとは話の流れが色々違うんだけど、どっちが原作に近いんだっけなぁ。全然憶えてねぇや(ぇ

本編は可もなく不可もなくといった感じなのだが、これまでに専門店で配布された購入者特典のペーパーに描かれたイラストを巻末に収録してくれているのが嬉しい。
こんなに気前の良い作品はそうそう無い気がする。

もうコミカライズは切り捨てで良いかな……。

燃:C 萌:B 笑:B- 総:B

けんぷファー〈2〉 (MF文庫J)
けんぷファー〈2〉 (MF文庫J)

MF文庫J

けんぷファー〈10・1/2〉 (MF文庫J)

著:築地 俊彦 イラスト:せんむ

「ただでさえ可愛い女の子が多いんだから、その中の美少女を写真に収めないといけないわけなんだ。分かるだろ」
「説得されそうになる俺が嫌だ」

約二ヶ月半週間の積み。隔月刊行。って、また番外編か!!以前の番外編は時系列自体は本編に組み込まれていたが、こちらはエピソード毎に時間軸がバラバラなガチの短編集。
数冊置きに1/2が出るなら良いんだけど、一冊おきに出て、もう三冊目だぜ?

アニメも特に原作の再構成が上手いってわけでもないから、もう買うの止めようかと思ったんだが、後書きを見たら、後二冊で終わる……だと……?
くそう、そんなことを言われたら切り捨てられない……!アニメが決まった上での、この発言だから本当に後二冊で終わりそうだしなぁ。

次は十二月。
ところで、スニーカーで新作仕込んでるってまぢですか?

燃:C 萌:B 笑:B 総:B

アニメ,電撃文庫

「ようこそ一巡目の世界へ。二巡目の夏目智春」

《鋼》の力によって、一巡目の世界へと飛ばされた智春。原作では杏だったかに操緒が入院していると聞かされて、自分が一巡目に居ることに気付く展開だったと思うが、こっちでは成長したアニアに教えられるまで何も判らないままふらつくことになる。

教会を買い取ってオープンされた尼僧喫茶では六夏会長と姫笹の妹に出会うことに。何だよ、「悔い改めなさい、子羊様」ってw
六夏会長が守銭奴になったきっかけが語られるから、彼女のバックボーンを理解する上では重要なシーンだけど、それ以外の意味あるのかな、このシーン。もっとしっかり語るべきところがある気がするが……。

はぐれ使い魔に出くわす智春だったが、謎の少女に助けられる。ここで、秋希さんと出会い、彼女の家に転がり込むことに。偶然、そこには奏っちゃんも。
橘高家には当然、妹の冬流会長、更には炫部長までもが居た。前回、あんなことになったのに、冬流会長とお風呂でドッキリ☆ハプニングとかされてもなぁ。
会長の背中の絆創膏の下にあった痣みたいなのって原作にもあったっけ?

夜、智春は奏っちゃんと良い雰囲気になるが、そこへまたもやはぐれ使い魔が出現、秋希さんが立ち向かう。
《黑鐵》は操緒も消えて召喚不能。奏っちゃんはこちらの世界に来て、非在化は止まったけど、同時に悪魔としての力も失ってしまっている。
今回は作画が綺麗で、奏っちゃん可愛いよ奏っちゃん。

そして五年分成長したアニアとの再会。まさかのロリキャラ消滅という衝撃。いや、視聴者の何割が衝撃受けてるか知らんけど。

今回はモブキャラで主題歌を歌っているAngelaの二人が出演していました。
エンドカードの用語紹介ははぐれ使い魔。

燃:A+ 萌:A+ 笑:C+ 総:A+

アスラクライン〈11〉めぐりあい異世界 (電撃文庫)
アスラクライン〈11〉めぐりあい異世界 (電撃文庫)

MF文庫J,スーパーダッシュ文庫,バラエティ,雑記,電撃文庫

十一月は祝日のタイミングによっては23日くらいに出ることもあるんだが、今年は普通に25日発売でした。ブツは、

・迷い猫オーバーラン!7 拾ったらいいじゃないですか!
迷い猫オーバーラン! 7 (集英社スーパーダッシュ文庫 ま 1-7)

それから、ネットで噂になっていたMFの新人賞受賞作品、

・まよチキ!
まよチキ! (MF文庫 J ) (MF文庫J)

そして、いつもの、

・アスラクライン⑤ 洛高アンダーワールド(新装カバー)
アスラクライン〈5〉洛高アンダーワールド (電撃文庫)

の計三冊。

『迷い猫オーバーラン!』がアニメ化決定しました。早ッ!!一巻の発売から一年一ヶ月しか経ってねぇw
『聖剣の刀鍛冶』を抜いて、ラノベ史上二番目に早いアニメ化決定か?枠は多分『戦う司書』の後番だろうなぁ。

コミカライズはジャンプスクエアでの掲載が決定しているが、作画が『ToLOVEる』でお馴染みの矢吹さんとの噂が。本当なら、もう勝ったも同然じゃねーか。

『カンピオーネ!』は好調なようで、五巻が登場。表紙が綺麗で吸引力が凄い。
カンピオーネ! 5 (集英社スーパーダッシュ文庫 た 9-5)

来月は『迷い猫』がアニメ化決まった松さんの新シリーズ『パパの言うことを聞きなさい!』が発売。はいはい取り敢えず買いますよ。


夕飯を食べた後、たまたまテレビでやってる『はねるのトびら』を視た。ドランクドラゴンの塚地さんの誕生日を祝おう、みたいな企画だったんだけど、え、あれってただのイジメじゃないの?
ある程度は台本なんだろうけど、苦しがっている塚地さんを皆で笑いものにしている様は視ていて気分が悪くなった。
で、こういうのを視て、自分達でもやろうとする現実とテレビの区別がつかないクズが湧くんですね。

富士見ファンタジア文庫

いつか天魔の黒ウサギ5 夏休みカタストロフィ (富士見ファンタジア文庫)

著:鏡 貴也 イラスト:榎宮 祐

《さーどうしよ。全部壊す?君の好きにしていいよ。ばけものは君だ。いっぱい暴れようぜ》

約二ヶ月一週間の積み。隔月刊行。鏡さん四ヶ月連続刊行第三弾。
さて、泉とエントリオ兄弟をメンバーに加えた生徒会は《軍》の主導で強化合宿を行うことに。
夏!合宿!海!水着の女の子………………が出て来ない……だと……?いや、文中に記述はあるけど、挿絵が無いっていう。
いや、女性読者も意識してたら、こんな感じになるってのは理解るんだけどさ。それならそれで、月光のセクシーな胸元でも晒せばよかったんじゃないかと思うわけですよ。

で、相変わらず文章はものっそ軽いのに内容は重い。泉が病気で十八歳までしか生きられないとか、また重い設定が飛び出してきましたよ……。
絶望に絶望を上塗りするとか、ほんとにもう……。

また、風呂敷の広がりが収まる気配が無ぇ。全くもって無い。日向もどうも本当の思惑を隠してるっぽいしなぁ。《天魔》とか《月の外側の神》とか把握しきれねぇw

そして主人公、大兎の暴走。《軍》から受けた改造の所為で大変なことに。
今巻はそんな大兎がミライの母親を殺しに行くところで終わっている。どこまで鬱にするつもりなの?

そろそろ短編集を出して、息抜きをですね……。

燃:B+ 萌:A- 笑:C+ 総:A