角川スニーカー文庫

末代まで! LAP1 うらめしやガールズ (角川スニーカー文庫)

著、イラスト:猫砂 一平(ねこすな)

「今回のことに味をしめて、これからはガンガン切腹しちゃいなよ!将来仕事で手酷いヘマしても、上司の前で切腹すれば大抵許してもらえるよ日本!」
『わ~い!責任感の無いボクにぴったりのステキシステムだね!ビバ日本!』
「ところでジンくんは、将来どんな仕事をしたいのかな?」
『う~ん、そうだなあ……、ボクは、原発を運転する人になりたいな!』
「マジで!?責任感無いくせにいい度胸!絶対ウランとかトレイに流しそう!」

約4ヶ月の積み。第12回学園小説大賞大賞受賞作品。大賞が出るのは『ハルヒ』以来6年振りだそうで。
猫砂さんは漫画も描いており、サンデーの漫画賞で佳作を取ったこともあるそうで。そこにスニーカーの編集部が目をつけたのか、挿絵も猫砂さんが描いておられます。
男性向けレーベルで、小説とイラストを同じ人が担当してるって他にあるっけ?

大賞だし、粗筋には「恋とババアのデットヒート」とか書いてあるし期待したんだけど、うーん、これが大賞ねえ……。
老婆走って発想は新しいと思うんだけど、新しい=面白いというわけではなく。
レースをやるから、サブタイトルのカウントが「LAP」になってるわけね。

ラブコメなのか、ただのコメディなのか、スポ根なのか。判断に困るw
まぁ、何のかんの言っても、所詮、『ハルヒ』が出た当時、イマイチと思ってスルーした先見の明ゼロの俺の感想なので、アレですが。

巻末のおまけが無駄に凝ってる件。
ドラマCD化も決定して、勢いづいてる作品ではあるけど、4月の新刊はもう見送りかな。

燃:C 萌:B+ 笑:B+ 総:B

角川スニーカー文庫

記憶の森のエリス ブラコン×記憶力ゼロ→大迷走 (角川スニーカー文庫)

著:七瀬川 夏吉(なつよし) イラスト:こぶいち

貧乳であることに劣等感を感じている女の子のいじらしさは、巨乳の子には絶対ない魅力だという。そう、貧乳はコンプレックスを抱くからこそ美しいのだ!

約2ヶ月の積み。スニーカー文庫。ザスニで連載されていた新人さんの作品が大幅書き下ろし追加で文庫化。この辺は『時間銀行』と一緒だな。
イラストはファンタジア文庫の『これはゾンビですか?』やMF文庫Jの『緋弾のアリア』でお馴染みのこぶいちさん。この時点で最低限、イラスト本としての価値は保証されてるよな。

表紙は全裸のエリスがアップで登場してまして、帯には「お願い 帯は、おうちに帰ってから、こっそりはずしてください」と書かれている。外すと、いよいよエリスが全裸であることが判明するんだが、何だろう、このインパクトの無さ。ネタとしては面白いんだけど、その下に裸があったところで……と思ってしまう俺は屈折してるな。

さて、本作は人々の記憶が集まる記憶の森を管理する守人の少女エリスと代理案内人の少年カガミが様々な依頼人の記憶に触れていく物語。
連載分では普通に依頼をこなして、書き下ろしパートでエリスとカガミに関わる物語が進む構成となっている。

読み易くサクサク進む。サクサク読める分、軽いですが。ちょいちょい、シリアス要素が入ってくるんだが、あんまり緊迫感が無いというか。全裸過ぎる所為じゃないかなぁ(ぉ

本筋回りはごくごく普通なんだけど、記憶の森に入るには極力身体から不純物を取り除く必要があるという設定がミソ。つまり全裸にならないといけないのだ!な、なんだってー!?
というわけで、イラストはかなり肌色成分が高い。こぶいちさんのイラストなので、ただ裸なけでもかなりの眼福という。

か、勘違いしないでよね、別に可愛い女の子が裸になってたら喜んで続きを買うってわけじゃないんだからね!
でも4月に出る2巻は買います<何なんだ

燃:C 萌:A 笑:B 総:B+

これはゾンビですか?1 はい、魔装少女です (富士見ファンタジア文庫)
これはゾンビですか?1 はい、魔装少女です (富士見ファンタジア文庫)

MF文庫J

Xの魔王 2 (MF文庫J)

著:伊都 工平 イラスト:万国 あゆや

「肉体の変化をともなうこの技は、13秒以内に決着をつける必要があるのだ。なぜならこのタイムリミットを過ぎた場合、元の姿に戻れなくなる可能性があるからだ。具体的にはアティスのちんちんがこの世から消える!」
「伏せなさいよ!」
「すごい迷惑だよそれ……!」

この世界観で、ちんちんてw

約1週間の積み。実に7ヶ月振りの新刊です。とっくに続編の可能性なんて諦めてたぜ……。
表紙は軽騎士鎧姿のカルセ。帯が付いてると判り難いけど、下半身の露出は結構なものです。

さて、鬱展開を匂わせまくりながら1巻は終了し、どうなることやらと思いながらページめくったら、いきなりようじょがピーでピーでピーされてて吹いたw
何、このロケットスタート。
カルセとアティスの絡みもエロかったし、伊都さん、何かに目覚めちゃったの?と疑問を抱かざるを得ない。いいぞ、もっとやれ。

このままカルセは死人人形のまま続くのかと思っていたら、意外にも早く復活でござる。だが、それと同時に天球儀会(ソシエタス・スファエラ)が動き出した。これって、伊都さんの2つ前のシリーズ『モノケロスの魔杖は穿つ』に出て来たアレか?
つまり世界観は繋がってるってことなのか?オラ、wktkしてきたぞ!『モノケロス』の内容、殆ど憶えてないけど!

あれ、巻末の広告の形式、いつの間にか変わってるぞ。

燃:B+ 萌:A 笑:B+ 総:A-

シリーズリンク
Xの魔王(2009/07)
Xの魔王 3巻(2010/11)

モノケロスの魔杖は穿つ (MF文庫J)
モノケロスの魔杖は穿つ (MF文庫J)

一迅社文庫

あかね色シンフォニア (一迅社文庫 み 3-3)

著:瑞智 士記 イラスト:きみしま 青

「それでは皆さん!」
「おつかれこーでぃんぐー!」

約4ヶ月1週間半の積み。一迅社文庫。『フォルマント・ブルー』でデビューした瑞智さんがまた音楽モノってのと、タイトルに惹かれて購入。

DTM(デスクトップミュージック)部に入部した少女そなと彼女を取り巻く個性豊かな美少女達の交流を描く。
ぱっと見は、百合百合ガールズスクールライフって感じなんだけど、がっつりDTMの話してます。完全に趣味じゃねーかw
しかし、決してナンバーワンではないが、オンリーワンの素晴らしさがある作品だと思う。そもそも音楽にスポットを当てている作品自体が少ないしなぁ。『ポリフォニカ』は微妙なところだし。

何だろうな、特に凄い盛り上がりどころがあったりするわけじゃないんだけど、この部活してるよ!って雰囲気が良いよね。

キャラが多いのは続刊前提の仕様なのかな。その割には一向に2巻が発売されませんが。
そしてストッキングエロい。

燃:C 萌:A 笑:B+ 総:B+

著者リンク
フォルマント・ブルー リミックス(2009/08)

イラストリンク
秋津楓はアたらない!(2010/09)
シオンの血族1 魔王ミコトと千の花嫁(2010/03)

MF文庫J

かぐや魔王式! 第6式 (MF文庫J)

著:月見 草平 イラスト:水沢 深森

「私は思うのだが」
「こう、振りかぶって、何も出ないというのがなんともつまらない」
「何もってなんだよ。何が出ればいいんだよ」
「最終的な夢としては、レーザーや闇の波動が出て欲しい」
「定価一本四千円の竹刀に何を期待してるんだよ」
「しかしこれだと、リーチが常識的範囲内から出られないぞ」
「常識的範囲内でいいじゃないか。常識賛成」
「だがせめて赤く明滅するとか、音が出るとかあると楽しそうだ」
「子供のおもちゃかよ」

約1週間の積み。4ヶ月振りの新刊。表紙は新キャラ、錦織の幼馴染み、弓削満月(みちる)。まさかの腹黒VS腹黒!?と思いきや、ここで男の娘投入……だと……?もう、最近、至るところに男の娘が出て来るな……。

さて、遂にやって来た生徒会選挙。相変わらず生徒会長の存在感があるのか無いのか判らんw
ストーリー進行自体は相変わらずと言うか何と言うか、ユルユルです。結構、ピンチな気がするけど、そう深刻なテンションにならないのはいつも通り。閣下可愛いよ閣下。

六道のコードネーム、サイクロンってのを見ると、『仮面ライダーダブル』を思い出して仕方が無いw

次は「あの人の話」らしいが、一体誰だ?登場済みでメイン張ってないのって生徒会長か?
何気に、もう6冊目か。十分、メディアミックスが射程範囲になってきたな。

燃:C 萌:A 笑:B 総:A-

ファミ通文庫

B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる (ファミ通文庫)

著:綾里 けいし イラスト:kona

「狂ってますね」
「何がだい?小田桐君」
「さっきの、嵯峨雄介の様子ですよ」
「いや、そうでもないよ。あれくらいなら、理解の範疇だ。『嫌いな人間』に『不幸になれ』と思うのは、ある意味、最も健全な反応だからね」


ファミ通文庫1月の新刊。第11回えんため大賞優秀賞受賞作品。最初はスルーしたんだけど、ネットでの評判が高いので読んでみました。
結論から言うと、好きな人は凄い好きなんだろうけど、俺は好きじゃないタイプの作品でした。最近、読んだ中で言うと、電撃文庫の『under』が近いような気がする。

タイトルは「Beyond Another Darkness」の意。ジャンルはミステリアス・ファンタジーだそうで。一昔前の富士ミスにありそうな雰囲気。
結構グロ方面に容赦無いし、わざと嫌悪感を抱かせるような表現を使ったりしてるんだけど、いかんせんグロだと多少方向性は違うものの、ファンタジア文庫の『ストレイト・ジャケット』やMF文庫Jの『イコノクラスト!』なんかがあるから、あんまり、おお!と思わないんだよなぁ。
狂気という意味ではこっちの方が強いかもしれんが。

構成は短編連作集に近い形式となっており、話数が進む度に、メインのあざかと小田桐というキャラクターに関する謎にクローズアップしていく構成となっている。
堅実な手法だとは思うけど、1巻目から400ページオーバーはいかがなものか。個人的にはこのテンションで400ページはキツかった。

次は3月だけど、もう切りだなぁ。いや、個人的に合わなかっただけで、きっと面白いと思う人は沢山居ると思うよ?

燃:C 萌:B- 笑:C+ 総:B

第11回えんため大賞リンク
空色パンデミック①(優秀賞、2010/01)
ココロコネクト ヒトランダム(特別賞、2010/01)
U.F.O. 未確認飛行おっぱい(東放学園特別賞、2010/01)

えんため大賞優秀賞リンク
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!(2009/02)
空色パンデミック①(第11回、2010/01)
わたしと男子と思春期妄想の彼女たち 1 リア中ですが何か?(第12回、2011/01)

犬とハサミは使いよう(第12回、2011/02)
明智少年のこじつけ(第13回、2012/01)
リーガル・ファンタジー1 勇者弾劾裁判(第15回、2014/01)

雑記

ブログを始めてから、早くも1年が経ちました。最近は、こんなに面白いなら、もっと前から始めておけば良かったと後悔することしきりです。

これからもどんどん駄文を更新する所存ですので、宜しく御願い致します。

アニメ,漫画

「あーあれだ!雛は生まれて初めて見たものを親だと思うっていうあれだー!」
「あれじゃねーよ!!」

サンシュートチャージ率は54%に。このまま何事も無くフルチャージまでいけるかな……?

かよ子さんからチョコ貰えなくて、ヴァンプ様に嫉妬するレッド萌えと言わざるを得ない。

燃:B 萌:B+ 笑:B+ 総:A-

天体戦士サンレッド 10 (ヤングガンガンコミックス)
天体戦士サンレッド 10 (ヤングガンガンコミックス)

アニメ,コミカライズ,電撃文庫

「あのね、私もチャイルドエラーなの」

乱雑開放を起こしている犯人が衿衣ではないかと疑った美琴と黒子は調査を進めるが、2人がしていることを知った初春は激怒。こんなに怒った初春って初めて見た気がする。

そんな中、衿衣の探している人物というのが木山先生と関係があると判明。いよいよ繋がって参りました。

で、時折入るテレスティーナの意味深なカット。明らかに、この人が犯人だよなぁ。

燃:B 萌:A 笑:C 総:A

とある科学の超電磁砲 1―とある魔術の禁書目録外伝 (電撃コミックス)
とある科学の超電磁砲 1―とある魔術の禁書目録外伝 (電撃コミックス)

MF文庫J

ダブルアクセス (MF文庫J)
著:樋口 司 イラスト:のりたま

「ヒナ」
「なあに?」
「ヒナは、その、あれだ、好きな人とかいないのか?」
「巧くん」
「オレ以外で」
「ヒナが浮気しちゃうか心配なの?」
「……ん?ごめん、質問の意味がわかんねえ」
「安心して。ヒナはウルトラ一途だから。巧くん以外の人に目移りしたりしないよ」

約1ヶ月1週間の積み。MF文庫J。デビューシリーズ『ぴにおん!』を4巻で完結させた樋口さんの新シリーズは最近流行りのMMORPGもの。

父親が残した借金を返済するために、非常にリアルなオンラインRPGのテストプレイヤーのバイトをやっている少年、巧が陰謀に巻き込まれていくというストーリー。
主人公の男1人に対して、ヒロインは3人。MFラブコメテンプレートはテストに出ます。

正直、表紙のタイツに釣られただけだったんだけど、存外楽しめた。巧と妹ヒナの夫婦漫才が面白い。
表紙もこのヒナなんだけど、あんまり本筋には関わってこないんだよなあ。どっちかっつーと1巻の表紙に相応しいのはもう1人のヒロイン、栞ではないかと思う。タイツは正義なので何も文句は無いんだが。ヒナ可愛いよヒナ。

ゲームの世界の筈なのに、迫りくる死の恐怖。侵食される現実。等々、お約束の展開となるわけだが、どう話を持っていくつもりなんだろうなぁ。
今回はまだ、どうやらただのMMORPGではないらしい、ということが判るところまでしか描かれていないが、巧の周りに結構敵が潜んでそうだし、シリアス方向に大きく振れるのかなぁ。
ラブコメ成分減ったら面白くなくなるタイプの作品だと思うし、今回くらいのテンションを保ってほしいけどなぁ。

期待ageでランクは高めにしときます。次は3月。

燃:B 萌:A 笑:B 総:A