オレと彼女の萌えよペン

オレと彼女の萌えよペン (富士見ファンタジア文庫)
著:村上 凛 イラスト:秋奈 つかこ

「キャッホオオオォォォ━━━━━━ウ!りりねさんのおっぱああぁぁぁぁい!」

ファンタジア文庫2014年10月の新刊。約2週間の積み。『おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!』を10巻で完結させた村上さんの新作。『オタリア』10巻と同時発売。
『オタリア』が面白かったので、そりゃこちらも買うでしょと。
帯には島本和彦さんからコメントが。どういうチョイスだw

イラストの秋奈つかこさんは電撃文庫『C^3 -シーキューブ-』のコミカライズを描いていた人か。全然気付かなかったわ。

元々はドラマガ誌上のお祭り企画、龍皇杯(ドラゴンカップ)の優勝作品で、現在は誌上で連載されている。

漫画家を目指す少年、君島泉(きみじま・せん)はある日、出版社に漫画を持ち込んだことで、プロ作家のアシスタントをやってみないかと持ちかけられる。
紹介された作家、生駒アギトは何ととんでもない美少女で、泉は彼女と共に合作で漫画を描くことに……というお話。

主人公が思い込みで空回ったり、ハチャメチャな行動でヒロインを救ったりというノリは完全に『オタリア』そのままです。

キャラの可愛さは特筆するレベルではないけど、今巻のラストで生駒先生がデレたので、その辺は2巻以降に期待したいところ。
既にヒロイン化しそうなキャラは結構は数出て来てるしな……。

劇中でも泉達がドラゴンカップで漫画の面白さを競うという構造は面白いな。ドラマガ誌上で来年以降も龍皇杯やるつもりなのかしら。

で、泉と生駒先生のライバルとして、ムラサキさんキトゥアアアアアアアアアアッ!!うぉぉおおおおおおおおおおおお、まさかこんなところで繋がってくるとはぁあああああああああああ!!

口絵ピンナップが折りたたまれている状態でも、何だか見慣れた髪飾り付けてる人が居るなーと思っていたらですよ。
泉曰く、二十歳そこそこっぽいそうなので、『オタリア』からさほど時間は経っていない様子。
やはり、これは『おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! ムラサキエンド』を出してもらうしかない!!

それにつけても劇中作「俺が主で王女が僕(しもべ)で」の語呂悪過ぎだろ……。リズムが悪過ぎて、途中から視覚的に認識しても頭の中で文字列を思い浮かべられなくなったわw

頑張って漫画を描いて大ヒットや!これで勝つる!ってだけじゃなくて、将来的な収入の話や一度打ち切りを食らった作家は風当たりが強くなる等、結構シビアなことも書いてある。
それはそうと、同期作家の直純から物凄い実は女の子臭がするんだけど……。

アンケート結果が出ないことには話が進まない構成になっているので、劇中での時間の経過が非常に早い。このペースで行ったら高校3年間が凄い勢いで消化されてしまいそうだが……。
まぁ、泉達の漫画の連載が決まったから多少ペースダウンは出来ると思うが。連載が始まったことによるトラブルとかも出て来るだろうし。

連載分は龍王杯の分を含めても3話分しかないから、どうするのかと思ったら、序盤はその連載分で、その後が書き下ろしという変則構成だった。次のドラマガの内容はどうなるんだろうか……。

そんな具合で『俺と彼女の萌えよペン』スタートです。既に単独CMも始まっており、完全に『デート・ア・ライブ』パターンなのでアニメ化すると思われます。
あっちも固定ファンの付いたデビューシリーズ『蒼穹のカルマ』を10巻程度で畳んで、それとオーバーラップしながらスタートしたしな……。

ただ、売り出し方がガチ過ぎて、龍皇杯自体が箔をつけるための出来レースだったんじゃないかと思ってしまうわ。

燃:A- 萌:A 笑:B+ 総:A

シリーズリンク
オレと彼女の萌えよペン <2>(2015/01)

コミカライズリンク
オレと彼女の萌えよペン <1>(2015/02)

著者リンク
おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!(2011/07)
おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! <10>(2014/10)
同棲から始まるオタク彼女の作りかた(2018/11)

イラストリンク
C^3 -シーキューブ- <1>(電撃コミックス、2011/10)