【ラノベ】ラストラウンド・アーサーズ5 過去の王と未来の王【5巻/最終巻/感想】
著:羊 太郎 イラスト:はいむら きよたか
「あったりまえでしょ?こんなもん、勝てるか勝てないかの話じゃないわ。戦わなければならないから戦うんだし、勝たねばならないから勝つのよ」
かっけぇ。
2020年1月の新刊。約1日の積み。5ヶ月振りの新刊。『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』16巻と同時刊行。
さて、前巻の後書きと今回の表紙、サブタイ、粗筋辺りからめっちゃ完結臭がするな……と思っていたけど、案の定最終巻でした。
完結するなら無理して『ロクでなし』と同時刊行する必要無かったのでは……。併売して、ちょっとでも売り上げを伸ばそうってことなんかな。
聖杯探索から現実世界へと戻ってきた瑠奈達を待っていたのは妖魔達が跋扈するように様変わりしてしまったニューアヴァロン島だった。凜太朗不在の中、瑠奈達は現代によみがえったアーサー王に戦いを挑むことになるが……。
以前から言われていたが、やっぱり《人理の崩壊》は起こってしまうのか。
絶望的な状況でも心折れず、アーサー候補者達を率いて先陣を切る瑠奈はまさに王の風格か。これはもうヒロインというか、凜太朗と並んでダブル主人公という体裁でなぁ。
ところで何で瑠奈達がやられるシーンに見開き挿絵で、瑠奈が新しいエクスカリバーをぶちかますフィニッシュシーンが通常の単ページ挿絵なんだろうか……。逆にすべきなのでは?
世界が変革することを完全には止められなかったけど、王として起った瑠奈が新しく円卓を結成して世界の平和を守っていくという結末はアーサー王の物語としてはこれ以上無く綺麗な結末だったんじゃないでしょうか。
総評
というわけで現代のアーサー王の物語、ファンタジア文庫『ラストラウンド・アーサーズ』全5巻、これにて完結。足掛け1年半という随分とコンパクトなシリーズとなりましたね。
後書きによると元から5巻くらいで終わる前提の構成で考えていたとのことで、打ち切り完結というわけではない模様。人気が出れば延長するという方針だったのかしら。
それぞれが固有の能力を持つエクスカリバーを手に、騎士を従えて戦うという構図は一昔前の異能力バトルものを思わせる構図で良かったのだが、アーサー王物語という題材が個人的にはあまりハマらなかったなぁ。好きな人にはぶっ刺さるモチーフではあるんだろうけど。
また瑠奈のヒロイン力の低さよなぁ。その分をケイ卿でカバーするのかと思ったけど、さほどそういう立場にもならなかったし……。
バトル描写は羊さんの持ち味を活かしたパワーがあったし、悪くはなかったが、悪くはない止まりだった……という印象。
新作の構想もあるらしいけど、まずは『ロクでなし』を完結させてほしいな。ってかマジで過労でぶっ倒れるとかはやめてくれよ……。
燃:A- 萌:B+ 笑:A- 総:A
シリーズリンク
・ラストラウンド・アーサーズ4 最弱の騎士と最も優れた騎士(2019/08)
著者リンク
・ロクでなし魔術講師と禁忌教典 16巻(2020/01)
・ロクでなし魔術講師と追想日誌 6巻(2020/03)
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