あるいは現在進行形の黒歴史 -殺戮天使が俺の嫁?-
著:あわむら 赤光(あかみつ) イラスト:refeia(レフェイア)
くッ、鎮まれ、オレの妹の妄想力……!
約3ヶ月の積み。GA文庫。『無限のリンケージ』でデビューし、順調に巻数を重ねているあわむらさんが第2シリーズを開始。と言っても、別に『むげりん』が完結したというわけでなく、2シリーズ同時進行だそうで。
イラストは電撃文庫『ルカ』『覚醒遺伝子』、ファンタジア文庫『魔銃使いZERO』、MF文庫J『モノケロスの魔杖は穿つ』『疾走れ、撃て!』、一迅社文庫『ぶよぶよカルテット』等でお馴染みのrefeiaさん。
GA文庫には『晴れた空にくじら』で登場済み。こうしてみると、結構な色んなレーベルで挿絵描いてるのな。
表紙はよく見ると、女子中学生の半尻だったり横乳だったりで。
一昔前に流行った2次元から萌えキャラが実体化する展開と最近流行りの中二病ネタを合体させたような作品。
2次元実体化系と言えば、スーパーダッシュ文庫『ラブ★ゆう』とかファミ通文庫『セキララ!!』『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』あたり。
中二病ネタと言えば、ファンタジア文庫『Re;』、ガガガ文庫『AURA』、ファミ通文庫『空色パンデミック』あたりか。中二病の方はメインのネタとして据えられているというよりは、要素の一つとして含んでいる作品が増えてきたと見るべきなのかな。
まぁ、そういうわけで、実体化した2次元キャラとうふふきゃっきゃ、実妹とうふふきゃっきゃ、あとたまにシリアス、みたいな話です。
会話のテンポが良く、サクサクと読み進められる。コメディとシリアスのバランスはこれくらいが丁度良いと思う。
まぁ、本筋がどうのという作品ではないと思うが、それでもとにかく俺が言いたいのはヒロインがどうとかではなくて、主人公、英二のお母さんがすげー可愛いということです。お父さんとのイチャイチャっぷりは必見。
特に息子が父親に顔射→それを舐めとるお母さんとか、全くもってけしからん。いいぞ、もっとやれ。
流石、第21回ファンタジア大賞最終選考作品『黒巻き角帝国の厄日』で、俺を萌え死させただけのことはあるぜ……。落選したけどな!
お父さんはお父さんで、声とビジュアルのイメージが完全に『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の高坂父になっています。厳格な父親=みたいな図式が頭の中に出来ているみたい。
お約束のように契約のキスとか出て来るんだけど、スーパーダッシュ文庫『ぱられるロイド☆ヒトミ』の3点同時入力を思い出したのは俺だけで良い。
胸がドッキンコドッキンコって表現が妙に印象的。他の作品でもドッキンコドッキンコって書いてるんだろうか。
要所要所に英二とその妹、楓子のデフォルメイラストが挿入されてるんだけど、どういう演出なんだろう。イラストが少ないのを誤魔化すためかと思ったけど、少なくなかったしなぁ。
最後に2巻へ続くと明記されてるけど、1巻打ち切り喰らったら、どうするつもりだったんだ……。
いや、1巻打ち切りを危険視するような詰まんなさではなかったけれども。
次は2010年9月に『無限のリンケージ』4巻で連続刊行。11月に2巻『紅バラの剣姫が俺の嫁?』。つまり、あとちょっとで出ます。
燃:B 萌:A+ 笑:B+ 総:A
著者リンク
・聖剣使いの禁呪詠唱(GA文庫、2012/11)
・我が驍勇にふるえよ天地 -アレクシス帝国興隆記-(GA文庫、2016/07)
・百神百年大戦(2018/06)
・黄昏の騎士団、蹂躙、蹂躙、蹂躙す(2019/04)
・転生魔王の大誤算 ~有能魔王軍の世界征服最短ルート~(2020/09)
・ルーン帝国中興記 ~平民の商人が皇帝になり、皇帝は将軍に、将軍は商人に入れ替わりて天下を回す~(2021/12)
・ゲームで不遇職を極めた少年、異世界では魔術師適性MAXだと歓迎されて英雄生活を自由に満喫する/スペルキャスターLv100(2023/03)
・宰相の器を持つ小役人の、辺境のんびりスローライフ ~出世できず左遷されたはずが、なぜか周りから頼られまくっています~(DREノベルス、2024/09)
イラストリンク
・勇者には勝てない(電撃文庫、2012/02)
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