舞面真面とお面の女

舞面真面とお面の女 (メディアワークス文庫)
著:野崎 まど 表紙イラスト:どまそ

「飽きているんだ」
「は?」
「退屈で退屈で死にそうなんだ。僕を驚かせるようなことが、この世界には何もない。ならばせめて、通りがかった奴とでも遊ばなければ、詰まらな過ぎて死んでしまう。そうは思わないか?それとも」
「君との遊びも、もう終わりか?」

メディアワークス文庫2010年4月の新刊。約1ヶ月1週間半の積み。
他の野崎まどさんの作品が面白かったので、デビュー後2作目のこれも購入しました。これで一応、野崎さんの作品はコンプリート出来た筈。
タイトルの「舞面真面」は「まいつらまとも」と読みます。人名。

工学部大学院生の主人公、舞面真面は曽祖父の残した遺言の謎に、従妹の水面と共に解明することになる。そんな彼等の前に不思議なお面をした少女が現れて……というお話。

やっぱり、この人のギャグセンス好きだわ。他の作品に比べると、多くはないんだけど、時折挟まれる笑いにニヤリとさせられる。

本筋はやっぱりライトミステリ……と思わせておいて、最後に不思議要素で、もう1回ひっくり返すのは前作共通か。
読んだときは、やっぱりかニヤリって感じでしたね。
ミステリが強引なのは気にするな!

そして、最後はヒロインの水面が放ったらかしな件。もしかして噛ませ犬だったのだろうか……。

何にしても、これで野崎まどさんは完全に俺のお気に入り作家の1人になりました。
これからも追っかけます。

燃:C 萌:B+ 笑:B+ 総:A-

新装版リンク
舞面真面とお面の女 新装版(2019/09)

著者リンク
[映]アムリタ(メディアワークス文庫、2009/12)
死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~(メディアワークス文庫、2010/10)
小説家の作り方(メディアワークス文庫、2011/03)
パーフェクトフレンド(2011/08)
(2012/08)
独創短編シリーズ 野崎まど劇場(電撃文庫、2012/11)
なにかのご縁 ゆかりくん、白いうさぎと縁を見る(2013/04)
know(ハヤカワ文庫JA、2013/07)
バビロン Ⅰ -女-(講談社タイガ、2015/10)
HELLO WORLD(集英社文庫、2019/06)