2 (メディアワークス文庫)
著:野崎 まど

「こんなに八〇年代の脱衣麻雀に詳しい私が十代のわけがない……」
「そんなものが証拠になるか!」

メディアワークス文庫2012年8月の新刊。約1ヶ月2週間の積み。『パーフェクトフレンド』からは1年振り。そんなに間空いてたのか。『野崎まど劇場』を2ヶ月に1回読んでるから全然そんな気がしなかったぜ。

まず、このタイトルが非常にアレでナニ。検索し辛いわ、店頭で店員さんにも説明し難いわと。
理解っていて敢えて、このタイトルらしいけども。

さて、今回は主人公、数多一人が超有名劇団パンドラの入団試験を受けるところから物語は始まる。
入団直後のテストも何とかクリアし、やっと一員として認められ、さあ、これからだというときに現れた1人の女性が全てを破壊する。
その女性の名は最原最早といった━━━━というお話。

『パーフェクトフレンド』の終わり方と、今度の話は、これまでの集大成、みたいなことを言っていたから、あり得るかなーとは思ってたけど、本当に、これまでの作品全部を繋げてくるとは……。
そのせいもあるのか、今回は約560ページあります。メディアワークス文庫の紙質は薄い方だから、さほど重厚感は無いけど。

最原さんが登場するまでは、ただの前振りで、それまでに登場した人物は、そこを区切りとして、ほぼ出て来なくなってしまう。
きっちりキャラ立てしといて使い捨てるとか豪快だな。

最原さんが映画を作ると言った時点で、ぞっとするオチが待ってるのは容易に想像がつくわけで。
それでも終盤で、どんどん話を引っ繰り返すから、うわぁあああぁあああああああぁああぁああぁあああぁあああぁぁあああああああああってなっちゃう。

オールスターであること以外は全体的に、いつも通りって感じだったけど、これからも世界観共通で続けていくつもりのかなぁ。
若しくは、『野崎まど劇場』をきっかけに電撃文庫で新シリーズを始めても良いのよ?

燃:C 萌:B 笑:B+ 総:A+

新装版リンク
2 新装版(2019/11)

著者リンク
[映]アムリタ(2009/12)
舞面真面と仮面の女(2010/04)
死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~(2010/10)
小説家の作り方(2011/03)
パーフェクトフレンド(2011/08)
独創短編シリーズ 野崎まど劇場(電撃文庫、2012/11)
なにかのご縁 ゆかりくん、白いうさぎと縁を見る(2013/04)
know(ハヤカワ文庫JA、2013/07)
バビロン Ⅰ -女-(講談社タイガ、2015/10)
HELLO WORLD(集英社文庫、2019/06)

メディアワークス文庫

Posted by お亀納豆