森羅万象を統べる者 〝万物創造〟
「いやでも、黒ストってエロくね?透けてパンツ見えたりすると、さらにエロくね?」
MF文庫J2012年10月の新刊。約2週間半の積み。第8回MF文庫J新人賞佳作受賞作。応募タイトルは「万能による無能のための狂想曲」。
最初はスルーしてたんだけど、イチャラブ小説と聞いて。
タイトルの「森羅万象」は「オムニア」と読む。サブタイの「万物創造」も劇中では、「オムニア・クリアート」と呼ばれているが、こちらには振り仮名が振られていない。「オムニア」と繰り返すと、語幹が悪いから、サブタイは素直に漢字の通りに読むのが良いのかしらん。
著者の水月さんは、どっかで見たことある名前だなーと思ったら、第2回ネクストファンタジア大賞の最終候補に残ったりしてるのか。
第4回GA文庫大賞でも確認した。
イラストはファミ通文庫『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』等でお馴染みの有河さん。
さて、口絵には3人のヒロインが登場し、一見、MF文庫Jの王道ラブコメテンプレートに見えるのだが、ところがどっこい、開始早々、メインヒロインである鈴莉が主人公、日向に告白して、両想いだった2人は恋人同士になってしまう。
残る2人のヒロインは既に日向に告白して玉砕済み、もう1人は実妹ということで、昨今のラノベとしては、かなりとんがったキャラ配置なのでは。
一応、タイトルに沿って、異能バトルチックな展開もするんだけど、基本的には、ひたすらイチャラブがメイン。
イチャラブし過ぎていて、こわい。
世界観は広げられる余地がありそうだけど、この話の場合、そんなところを広げて、果たしてニーズがあるのかという。
かと言って、イチャラブばっかりしていると、中身無さ過ぎワロタ状態になりかねんしなぁ。
具体的に言うと、アニメ化決定から放映中にかけてのMF文庫J原作ラブコメみたいな感じ。
とはいうものの、もっと黒スト押しにシフトしても良いのよ?
まさか、メガミ文庫『倒錯クロスファイト』以外で、ストッキングとタイツの違いを説明している本に出会うことになるとは……。
そんな具合で、『森羅万象を統べる者』でした。重版かかったみたいだし、5巻くらいまではいけるかな?
燃:B 萌:A 笑:B+ 総:A
シリーズリンク
・森羅万象を統べる者Ⅱ 〝閉じた小部屋〟 上(2013/02)
イラストリンク
・ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!(ファミ通文庫、2009/01)
・彼女の恋が放してくれない! 俺たちは手錠で繋がっているだけの健全な友達です。(GA文庫、2012/05)
第8回MF文庫J新人賞リンク
・失敗禁止! 彼女のヒミツはもらさない!(優秀賞、2012/10)
MF文庫Jライトノベル新人賞佳作リンク
・やってきたよ、ドルイドさん!(第4回、2008/10)
・竜王女は天に舞う One-seventh Dragon Princess(第5回、2009/11)
・ふぉっくすている? 1本目(第6回、2010/10)
・魔法少女☆仮免許(第6回、2010/10)
・社会的には死んでも君を!(第6回、2010/11)
・ひとりで生きるもん! ~粋がるぼっちと高嶺の花~(第10回、2014/11)
・せんせーのおよめさんになりたいおんなのこはみーんな16さいだよっ?(第13回、2017/11)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません