薔薇十字叢書 ジュリエット・ゲェム
著:佐々原 史緒 イラスト:すがはら 竜 Founder:京極 夏彦
「あ、敦っちゃんは別に何もせずともよろしい。君はとても可愛いのだから、そのままでそこで可愛くおれば、それが最大のサービスとなりうる」
講談社X文庫ホワイトハート2015年10月の新刊。約3週間半の積み。
京極夏彦さんの『百鬼夜行』シリーズが講談社とKADOKAWAのコラボ企画でシェアード・ワールド化。
京極さん自身はFounderという立場で参加。各作品の監修とかしてるのかな。
佐々原さんの作品を読むの凄い久し振りだわ……。
ホワイトハートなんて『十二国記』以外に読むの初めてだな。
さて、第1弾を飾るのは京極堂の妹、敦子の少女時代のエピソード。兄の薦めで港蘭女学院へと入学した敦子は素敵な先輩達と共に不可思議な事件に巻き込まれていく。
レーベルがレーベルなので全体的に少女小説らしい雰囲気か。いや、あんまり少女小説を読んだことないんだけども。
華やかな女学院の生活だけど、少しずつ忍び寄ってくる戦争の足音。英語の時間が無くなるのは良いけど、そこが体育に置き換わるのはいただけないなぁ。
一応、ミステリー要素も入ってはいるんだけど、あまりそこに期待すると肩透かしを喰らうと思う。大人しく12歳の敦子ちゃん可愛いー☆とか言っときゃ良いってことだよ。
それにしても、しっかり兄をやっている京極堂が見れるのって珍しいかもしれん。雨の中、心細くなっているところを助けに来てくれるとか、これはうっかり禁断の恋が始まってもおかしくないレベル。
挿絵パワーで京極堂も榎木津もむっちゃイケメンになっとるw
正直、『百鬼夜行』シリーズをがっつり読み込んでるわけじゃないから、どこまでオリジナル要素なのか、よく判らんのだよなぁ。敦子が昔、京都の和菓子屋に預けられていたとか、全く記憶に無いんだけど……。
そんな感じで始まりましたシェアード・ワールド。だから原作が読みたくなるだろ!いい加減にしろ!
次は同時発売の『石榴は見た 古書肆京極堂内聞』、2015年10月に『天邪鬼の輩』と『桟敷童の誕』、11月に『ヴァルプルギスの火祭』と『神社姫の森』、12月に『ようかい菓子舗京極堂』と続きます。
これからじゃんじゃん出るんだろうか……。
燃:C 萌:A- 笑:B+ 総:A
シェアード・ワールドリンク
・薔薇十字叢書 石榴は見た 古書肆京極堂内聞(講談社X文庫ホワイトハート、2015/10)
・薔薇十字叢書 天邪鬼の輩(富士見L文庫、2015/10)
・薔薇十字叢書 桟敷童の誕(富士見L文庫、2015/10)
・薔薇十字叢書 ヴァルプルギスの火祭(講談社ラノベ文庫、2015/11)
・薔薇十字叢書 神社姫の森(富士見L文庫、2015/11)
・薔薇十字叢書 ようかい菓子舗京極堂(講談社X文庫ホワイトハート、2015/12)
・薔薇十字叢書 蜃の楼(富士見L文庫、2017/05)
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