【小説】文庫版 眩談【感想】
著:京極 夏彦
ああ、自分が汚物のようだ。
2015年11月の新刊。約3年6ヶ月半週間の積み。1年11ヶ月振りの新刊。『角川文庫版 数えずの井戸』からは1年3ヶ月振り。シリーズ第3弾。
手、足ときて、今回の表紙は不気味な女の子。どこにでもいそうで、でもよくよく見ると何か居心地の悪い気分になってくる……。
愉快痛快なエピソードが収録されている筈もなく、のっけから陰鬱な気分になるエピソード。ただただ精神が不安定になる。
大体どのエピソードも現実なのか幻なのか判然としないものばかりなんだけれども、その中で『もくちゃん』という短編はちょっと毛色が違ったように思う。
こう実際の殺人事件が起こるという結末が現実にしっかりと繋がっているように感じられて恐ろしい。
もくちゃんに記憶を流し込んでいた変人は未来を見せて警告していたと考えると、有り難い存在だったんだろうけど、逆に未来での殺人行為を強制的に植えつけられたともとれるわけで、そう考えると怖過ぎかよ……(´;ω;`)
で、語り手が恐ろしい結末を前にしてもあっさりしてるのがこれまた……。
次は2016年1月に『旧談』、2018年2月に『鬼談』、12月に『虚実妖怪百物語 序/破/急 』、2019年5月に『今昔百鬼拾遺 河童 』。
燃:C 萌:C 笑:C 総:A
シリーズリンク
・文庫版 冥談(2013/12)
・旧談(2016/01)
著者リンク
・角川文庫版 数えずの井戸(2014/08)
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