【小説】文庫版 虚実妖怪百物語 序/破/急【感想/ネタバレ】
著:京極 夏彦
ゾンビはもりもり人を喰うし、怪獣はバコバコ街を壊すが、妖怪は舐めるとか服を切るとか、その程度である。これはもう変態の方に近い。
変態言うなw
角川文庫2018年12月の新刊。約1年7月半週間の積み。『文庫版 鬼談』からは10ヶ月振り。タイトルの「虚実」は「うそまこと」と読みます。
今回は文庫化にあたりアホみたいに分厚い合巻版と3冊に小分けした分冊版が同時刊行。そんなん当然読み難かろうとも合巻版一択でしょ。
帯に「史上最長長篇」と書いてあるが、これ、『絡新婦』とかよりも長いのかよ……w
さて、現実と虚構が入り混じり、妖怪等のフィクションの存在が溢れかえった現世で、実在する作家やら編集者やらが右往左往する大騒動を描く本作。どこまで実話なのかサッパリ判らないw
京極さん、割と自分の事をけちょんけちょんに書いてないか?
最初に榎木津の姓を持つキャラが出て来たから、これも京極ワールドの一部かと思ったんだが、どうもメタメタにメタな構造になっているだけで、直接的な繋がりというわけではなさそう。ややこしいなw
古今東西ありとあらゆる妖怪が出現し、その中には豆腐小僧も。急に豆腐小僧パート始まって草。やりたい放題やんけw
取り敢えず京極さんの博識っぷりが遺憾なく発揮されていることは分かった。何でアストロガンガーとか出て来るんだよwガンガーガンガーアストロガーンガー♪
京極さん作品の中で「プリキュア」とかいう文字列を見るのめっちゃ違和感があるわ……。
最後までイマイチどういう方向性に向かっているのか理解し切れない作品だったな……。煙に巻かれ続けたというかですね……。
燃:B+ 萌:C 笑:A 総:A-
著者リンク
・文庫版 嗤う伊右衛門(角川文庫、2001/11)
・文庫版 巷説百物語(角川文庫、2003/06)
・文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし(角川文庫、2010/10)
・厭な小説 文庫版(祥伝社文庫、2012/09)
・角川文庫版 幽談(角川文庫、2013/12)
・文庫版 鬼談(角川文庫、2018/02)
・分冊文庫版 ルー=ガルー 忌避すべき狼(上)(講談社文庫、2011/09)
・文庫版 虚言少年(集英社文庫、2014/09)
・中公文庫版 オジいサン(中公文庫、2015/02)
・文庫版 ヒトでなし 金剛界の章(新潮文庫、2019/02)
・今昔百鬼拾遺 河童(角川文庫、2019/05)
スポンサーリンク
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません