【漫画】パタリロ! 10巻【感想/ネタバレ】
作:魔夜 峰央
「フッフッフッ、実力だよ、ヤマトの諸君」
1982年1月刊行物。
作品解説にしれっと魔夜さんの写真が載っていて笑った。劇中にも時々出て来ているし、自己顕示欲が出て来たのだろうかw
『プラズマの恋』ではアフロ18に振り回されっ放しのプラズマの姿が描かれる。プラズマ、ほんとお人好しで良い奴なんだよなぁ。
プラズマの人の好さが思いっ切り出ているラストが気持ち良い。
『走れパタリロ』は何ともドラマチックな展開で。ゲストキャラのフィリップの境遇が切ない。墓石に留まり続ける鳥の画が哀愁を誘う。
パタリロの行動原理をしっかり理解しているバンコラン、完全に親友なんだよなぁ。
『マライヒの赤ちゃん』はマライヒが妊娠する話。想像妊娠でもない、何とも不思議な話で。
またオチがめっちゃハートフルなのよ。まさか35巻くらい先で本当に出産することになるとは誰も思ってなかっただろうなw
『忠誠の木』は過去にタイムワープして小説のネタ集め。と思ったら、あれよあれよと話が転がって。
過去に残る決意をしたタマネギ16号とそれを許すパタリロの関係性がとても良い。冒頭の振りをちゃんと回収するのが気持ち良いんだよねぇ。
『FLY ME TO THE MOON』はこれまた真面目な話。宇宙を夢見る青年の不思議な能力を金儲けに利用しようとしたパタリロだったが……。
この気付いた時にはどうしようもなかった感、今改めて読むといよいよ辛い。どうした、今回しんみりする話が多いじゃない。魔夜さんがそういう時期だったのかな。
かといってギャグの切れ味が鈍っているということはなく。頭に斧を叩き込むツッコミ大好きなんだよなぁ。
それとデスラー総統ね。『宇宙戦艦ヤマト』の放送は1974年開始なので、この巻の連載時期とはあんまり近くないんだよな。単にこの時期に魔夜さんがハマったんだろうか。
怪奇短編『パンドラキン』は2本ともオチが怖過ぎる。下手したらトラウマになるぞ……。
燃:A 萌:A 笑:A+ 総:A+
シリーズリンク
・パタリロ! 9巻(1981/10)
・パタリロ! 11巻(1982/03)
スポンサーリンク
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません