さくら荘のペットな彼女 <10.5>
「彼氏が彼女の両親に会うのは、常識の範囲内よ」
「確かにそうだね!」
「会うだけで、深い意味はないわ」
「底なしに深いわ!」
2014年3月の新刊。約1ヶ月半週間の積み。8ヶ月振りの新刊。
さて、泣いても笑ってもこれが最後のさくら荘。電撃文庫MAGAZINE掲載の短編で文庫未収録となっていたエピソードも収録。
それもあって、半分くらいは伊織と栞奈の話になってる。面倒臭い2人の関係性は面白かったけど、最終巻がそんなウエイトで良いのか……という気がしないでもない。
この2人の話が終わってから本編完結で良かったのにな。
まぁ、空太を中心とする三角関係が決着した後にダラダラ巻数を出すのは商業的にはあまり良くないのかもしれん。
書き下ろしの残りはそれぞれのその後が描かれる。とは言っても、皆がどうなっているかは前巻のラストで明らかになってるから、それの補足みたいな形。
時系列的にそれより後のエピソードはラストにちょこっとあるだけ。そう思うと、前巻の時点で大学卒業を描いたのは失敗だったか。
いや、しかしそうすると今度は空太とましろんがよりを戻さないまま終わってしまうな……。
そのくせ、おまけという扱いの今巻でよりを戻していることが発覚したら、それはそれで冷めるしなw
総評
そんなわけで、それぞれのなりたい色を描く青春ストーリー、電撃文庫『さくら荘のペットな彼女』全13巻、これにて完結。足掛け4年2ヶ月か。
いやぁ、ギガント切なかったり甘酸っぱかったり漫才だったりで良いシリーズだったよな。
ラブコメでありながら、油断すると容赦無く現実を突き付けてくる展開は胃が痛くなるけど、先が気になるところでもあった。
ってか、どいつもこいつも自分の夢に対して全力全開で眩し過ぎるったらない。もっと人生ぐーたらに過ごそうぜ!って思う。
アニメの出来も良かったし、恵まれた作品だったなぁ。完結記念として1クールで完結編アニメ作っても良いのよ。
次は2014年4月に新シリーズ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』。
燃:C 萌:A 笑:A- 総:A
シリーズリンク
・さくら荘のペットな彼女 <10>(2013/07)
著者リンク
・青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(2014/04)
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