おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! <10>

おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! (10) (富士見ファンタジア文庫)
著:村上 凛 イラスト:あなぽん

「……ひっく、……ばかっ……ウソツキ……一番好きだって言ったくせに……別れたくない、って……言ってたくせに……!」
「わたしの……初恋も……初デートも……ファーストキスも……全部、全部……奪ったくせにぃっ……!」
「ひっく……バカァ……最低……ウソツキ……!もうっ……もうわたし、直輝君のことなんかぁ……!」

「…………大っ好きだぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~!」

GYAAAAAAAAAAAAAAA!!

切ねぇぇええええEEEEEEEEEE!!

2014年10月の新刊。約3日の積み。3ヶ月振りの新刊。本編進行は実に8ヶ月振り。
さて、最終巻ということで、それぞれのキャラにそれぞれの決着が。直輝と桃と桜井さんの関係性だけでなく、サブキャラ達にもスポットを当てながらの進行となる。

ここにきて、あかりのブラコン宣言とは……。
また、長谷川さんも改めて直輝に告白してきて。おいおい、最終巻まできて、直輝さん、逆転満塁ホームラン感が凄ぇな……。

そんな長谷川さんは直輝と良好な友人関係を築いたことで、素の毒舌モードが出るように。
俺もドSの女神として覚醒あそばされた長谷川様に蔑んでいただきたいれす(^q^)

鈴木の女嫌いの理由も明らかになり。何かやらかしそうな渡辺あやが全然、爆発しないなーと思っていたら、まさか鈴木の伏線回収用のキャラだったとはな……。
怒涛の伏線回収やでぇ……。

負けるのが判り切っているのに、直輝と桃の仲を取り持っちゃう桜井さんが良い女過ぎて辛い。
どんだけサポートしてくれるんだよ、女神か……。
また、ムラサキさんのフォローも絶妙でなぁ。

そして直輝と桃の関係は決着へと。何回フルボッコにされても立ち上がる直輝のメンタル強くなったよなぁ。
ってか、ここまでアツい告白シーンになるとはな……。

総評

そんなわけで、オタクとリア充の恋模様を描いたファンタジア文庫『おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!』番外編1冊を含む全11冊、これにて完結。
足掛け3年3ヶ月か。近年のドラマガで連載を持てばアニメ化確定とか気のせいだったわ……。

これは良いシリーズだった。このシリーズを生み出しただけでも、ネクストファンタジア大賞を創設した価値はあったな。

駄目駄目だった直輝が周囲の影響を受けて、ちょっとずつ成長していく様がよかったんだよな。
ホント、ヒロイン勢が魅力的でなぁ。特に桜井さんとムラサキさんが2強過ぎる件。今からでも遅くはないから、ムラサキさんエンドを出してください!
こうしてみると、サブキャラにスポットを当てた短編集とかあっても良かったのにな。

正直、辛い。シリーズが好き過ぎて、終わりが来てしまったことが辛い。もっとダラダラ20巻近く続けても良かったのよ。
次は同時発売の新シリーズ『俺と彼女の萌えよペン』。

燃:A+ 萌:S- 笑:B+ 総:S-

シリーズリンク
おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! <9>(2014/02)
おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! 小豆エンド(2014/07)
おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!11 大学生編(2015/02)

著者リンク
オレと彼女の萌えよペン(2014/10)