【ラノベ】ロクでなし魔術講師と禁忌教典 23巻【感想/ネタバレ】

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著:羊 太郎 イラスト:三嶋 くろね

「〝どうか……夢を追う歩みを止めないで〟」

2023年10月の新刊。約6日の積み。半年振りの新刊。
遂にクライマックス。怒涛の2ヶ月連続刊行で完結を迎えることに。前巻の後書きでは後1冊と言っていたけど収まらなかったのねw
表紙はお馴染み3人娘とその後ろにはセラの姿も。

口絵の両面ピンナップ、片面がセラなのは理解るが、もう一面がふざけたテンションのセリカなのはおかしくね?
さて、夢想の世界に囚われたグレン。その世界でグレンが助けられなかった人はひとりもおらず。セラも生きていて、それどころかふたりは結婚を約束した仲になっていて。
読者から見れば、最早有り得る筈の無い幸せな景色過ぎて、幸せなシーンなのにつれぇつれぇよ……ってなってしまう……。

セラもただの幻って感じじゃなくて、ホンモノのセラの意識が投影されているかのような振る舞いをするもんだから……。
最終的には甘い夢の世界を振り切ったグレンだったが、セラとの別れの雰囲気からするとセラは過去の思い出という風でもなくて、セラこそが真のヒロインなのでは……と思わされるな……。

ジャティスと同じ天へと到達したグレン。愚者の世界こそ起動しなかったが、グレンのパーソナリティを極めた先に至った天ということで、これはアツいぞ。
仲間達の支えを受けてジャティスに勝利するグレン。え、ジャティスの行動原理の根幹にあったのは幼い頃に出会ったグレン……なのか……?
ジャティス、良い悪役だったよな……。

ジャティスの消滅を見届け、めでたしめでたし……とは問屋が卸さない。《無垢なる闇》がこの世界に降臨し、事態は更なる急転を迎える。まぁ来ないわけがないとは思っていたけど、超絶インフレパワーアップしているシスティーナ達ですら恐怖で心を折られるとは……。

システィーナ達を半ば強制的に地上へと帰還させ、グレンは単身《無垢なる闇》との戦いに挑むのであった。
空に響くシスティーナの「ロクでなし」という叫び。序盤ではおちゃらけシーンの象徴だったこのセリフがこんなに悲しく響くなんて、そんなのアリかよ……(´;ω;`)

《無垢なる闇》の言動からすると、グレンと《無垢なる闇》はループする世界の中で戦いをずっと続けているっぽい?幼いジャティスが見たのはループ中のグレンだったってことなんだろうか。
ここにきて、まーたどえらい謎を置いていくじゃない……。

ラストのシスティーナの語りによると、グレンが帰ってくることは無かったそうだけど、そんなことないよな?
ナムルスがしれっと受肉してハーレム要員も増えたことだし、戻ってくるよな?何なら世界がループする内にうっかりセラが死なない世界線に入ってもええんやで。

泣いても笑っても後1冊。きっとグレンは帰ってくると信じて、最終巻を待ちたいですね。最終巻と同時発売の新作『これが魔法使いの切り札』も控えているぞ。

燃:A+ 萌:A 笑:C+ 総:S-

シリーズリンク
ロクでなし魔術講師と禁忌教典 22巻(2023/04)
ロクでなし魔術講師と禁忌教典 24巻(2023/11)

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ロクでなし魔術講師と禁忌教典23 (ファンタジア文庫)