【ラノベ】彼女できたけど、幼馴染みヒロインと同居してます【感想／ネタバレ】

著：桐山なると　イラスト：pupps

「あああああ、アカン！この流れでフラれたらアカン！これはもう死ぬしかない！満場一致で死ぬしかない！」

ファミ通文庫2020年12月の新刊。約１日の積み。『魔法学校首席になったら嫁と娘と一軒家がついてきたんだが』からは１年５ヶ月振り。
細々と本を出し続けている桐山さんが年の瀬に新作を投下。カクヨムで連載していたものを加筆修正したっぽい。

桐山さんにはキレッキレのギャグを期待しているので、タイトルの時点でギャグ寄りの内容じゃなさそうな作品はスルーしていたんだが、この度明らかにラブコメのタイトルが登場したので購入。
ラブメインだったらアレだが、まぁこの方向性ならギャグも期待出来るかなーと。

主人公、相生夏（あいおい・なつ）は亀島姫乃の告白に応えて、２人は見事恋人同士となった。こうして物語はハッピーエンド……かと思いきや、夏には同居している幼馴染みの兎和（とわ）がいて。兎和は夏に未練タラタラで……。

姫乃の方が明らかにヒロインヒロインしたビジュアルなんだが、表紙では兎和が描かれており、桐山さんとしては兎和を推したいというのが窺える構成ですね。
兎和、野暮ったい眼鏡に関西弁とこれでもかと売れ線からハズしてくるデザインなの逆に良いよな。表紙で眼鏡を取ってるのは数字に響くからなんだろうなｗ

実際、劇中でも兎和の方が圧倒的に存在感が強く、また夏とのこれまでの積み重ねも大きいので読者も兎和を応援したくなりますよねぇ。
兎和と姫乃、どちらを選ぶかは桐山さんの中でも決まってないんだろうか。続刊が出せるならその時に考える、みたいな。

で、肝心のギャグセンスですが、これは勢いがあって良かったですねぇ。兎和がとにかくボケ倒してくるし、ツッコミに回っても面白いユーティリティプレイヤーで良い仕事をしている。
夏のクラスメイトや両親も短い出番ながらポテンシャルを秘めてそうなので、もっと彼等のやりとりを見たい。「いかちーわ！」って言いたくなるｗ

燃：Ｃ　萌：Ａ　笑：Ａ　総：Ａ

著者リンク
・四百二十連敗ガール（2013/01）
・だからお兄ちゃんと呼ぶなって！（2016/08）