【ノベライズ】小説 仮面ライダージオウ【感想/ネタバレ】

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著:下山 健人

「なんか……、行ける確率が高い……!」

2021年7月の新刊。約2日の積み。
またしても唐突に電子版の予約だけが発売の1、2週間前に始まって界隈をざわつかせるという。近年の風潮だと普通に電子版オンリーですと言ってもおかしくないから書籍版の予約が始まるまでヒヤヒヤしたぜ……。

表紙にウォズがいることからも判る通り実質ウォズが主役の位置付けとなっている。
皆の予想を裏切り制作されなかったVシネマの代わりってことなんかいな。

著者はメインライターを務めていた下山さんだね。このテのライダーのノベライズって文章力は二の次三の次ってイメージだけど、本作は大部分がウォズの一人称であることもあってか小説としての体裁が随分きっちりしている。抒情的な表現が多いというか。

さて、オーマジオウへと至ったソウゴが創造し直した新たな歴史を傍観するウォズ。しかし何やら再創造された世界の様子がおかしくて……。

新しい歴史のソウゴを伴ってウォズが『ジオウ』の歴史の中を駆け巡る。物語が進むにつれて、どんどん時間的構造が入り組んでいって油断すると振り落とされそうになる。

ノベライズ独自の設定としてはアナザーツクヨミ、アナザーゲイツ、アナザーウォズの登場が挙げられる。アナザーツクヨミは女性ライダーということもあってアナザー化によってどんなビジュアルになるのか興味ありますねぇ。

更にはウォズの代わりにツクヨミが加わったジオウトリニティの亜種やファイナルステージに登場したらしいアナザーオーマジオウとそのトリニティ等も。
アナザーオーマジオウはファイナルステージの設定とは全然関係無いっぽかったが。

ウォズ曰くソウゴからノリと勢いを取ったら殆ど残らないらしい。我が魔王に対して酷い言い草であるw
今更、おじさんがソウゴの大叔父だったことを知ったどうも俺です。叔父だと思ってたわ……。

終盤に時系列がテレビ本編とVシネマの間の出来事だと判る。Vシネマが無かったことになってるんじゃね?と思った感覚は正しかったのね。

最後まで分かったのか分からんかったのかよく理解らないストーリーであった。ウォズが自分の戻るべき場所を定めるお話という意味ではきっちりしていたが。

途中、ゲイツがジクウドライバーやドライブとゴーストのウォッチを入手した経緯等、テレビ本編でははっきりと語られなかった部分に触れる記述があったので、おっとメインライター自ら補完してくれるのか!?と期待したのに別に何も無かったでござる。ズコー

だから『ビルド』のノベライズはどこいったんだよw

燃:A 萌:C 笑:A 総:A+

シリーズリンク
RIDER TIME 仮面ライダーディケイドVSジオウ -ディケイド館のデス・ゲーム- Final Chapter「The FINAL Stage」

ノベライズリンク
小説 仮面ライダー電王 デネブ勧進帳(2020/11)

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小説 仮面ライダージオウ (講談社キャラクター文庫 34)