【ラノベ】羽月莉音の帝国 10巻【最終巻/感想/ネタバレ】

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著:至道 流星 イラスト:二ノ膳

「ありがとう。君たちがいたからこそ、世界は新しく生まれ変わる」

2012年2月の新刊。約10年5ヶ月1週間半の積み。3ヶ月振りの新刊。
ラストということで表紙は革命部全員集合の図。女の子を前面に押し出さずに5人が均等に配置された構図が良いですね。

キャラ紹介はどんどん増えていっていたのに、ここにきて革命部の5人だけに。孤立無援になった感があってゾッとするぞ。
さて、遂に全世界と対立することになった革命部。ミサイルや核の応酬の果てに待つものは……。

ガチで世界に新しい国を認めさせるところまでいくのかと思いきや、革命部は歴史の表舞台から姿を消すことに。
で、視点がまさかの大原総理に移動。ここで別人の視点にシフトするとは……。今まで巳継以外の視点に移ったことってあったかな。最後の最後でこれまでと違うことをされると違和感が……。

最後にローザ達世界の頂点と対立するのかと思っていたが、そうもならず。むしろ助けてもらった形か。これはちょっと拍子抜けかなぁ。彼女達の手を振り払った以上、もうちょっとドラマ的に盛り上げてほしかったかなー。

総評

そんなわけで建国を目指すガガガ文庫『羽月莉音の帝国』全10巻でした。足掛け2年。かなりのハイペースで刊行されていたんですね。
パッと見は『涼宮ハルヒ』のフォロワーでしかないんだけれども、世界経済等をしっかり扱った独自色の強いガガガ文庫らしいタイトルでしたね。
そこは好き嫌いの分かれるところでもあるだろうが……。世界の事を知らないままに生きてるのはクソだという価値観はちょっと……。

至道さんが書きたいことを書き切ったということだと思うけど、革命部5人のそれぞれの関係性はもうちょっと深掘りしてほしかったね。巳継と沙織の恋もロシア編でプッシュしたのに、その後殆どタッチされたなかったし……。

燃:B+ 萌:A- 笑:C+ 総:A

シリーズリンク
羽月莉音の帝国 9巻(2011/10)

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羽月莉音の帝国10 (ガガガ文庫)

ガガガ文庫

Posted by お亀納豆