【ラノベ】古き掟の魔法騎士Ⅴ【5巻/最終巻/感想/ネタバレ】
著:羊 太郎 イラスト:遠坂 あさぎ
「今、お前の前でフラフラで立っている男はな……かつてないほど最弱の《野蛮人》だが、かつてないほど最強の《閃光の騎士》なんだよ」
2022年9月の新刊。約1週間半の積み。半年振りの新刊。『ロクでなし』21巻からは3ヶ月振り。
表紙、最終巻にしてはちょっと苛烈気味じゃない?完結2歩手前くらいの印象がある。
さて、エンデアを名乗るアルヴィンの双子の妹エルマは魔王として覚醒した。世界を覆う極寒地獄の前に為す術の無い騎士達。そんな中、アルヴィンは王道を貫いて、魔王討伐を掲げるが……。
皆のウィルが消えかけていたシドを立ち上がらせた!みたいな流れは自然ではあるが、もうちょっとこう、アルヴィンもバトルで直接活躍してほしかったかなぁ。
テンコ達も伝説時代の騎士相手に奮戦するシーンはあるにはあるんだけど、何かよく理解らんままに勝ってました、みたいな感じだったし、どうにも不完全燃焼感があるというか。
役目を全うしたシドはこのまま輪廻からも外れて消滅する筈だったが、アルスルの最後の頼みで……ということで切ないお別れエンドじゃないのは良かったぞ。
しれっと『次元樹』の設定を出してきましたね。羊さんの中では出したタイトルは全部、多次元連立平行世界の認識なんやろか。
この設定を活かせば、シリーズ自体は終わってしまってもお気に入りのキャラだけを他の世界に転生させることも出来そうね。
総評
そんな具合で騎士道を貫くファンタジア文庫『古き掟の魔法騎士』全5巻、これにて閉幕。足掛け1年9ヶ月。『ラストラウンド・アーサーズ』に続き、またもや5巻での完結となった。うーむ。
俺の認識では近年の5巻前後の完結作って、すぐさま打ち切るほどではないが10巻の大台が見えるほど続けるレベルではない売上という認識なんですよね。
どや、アツいやろ?とぐいぐいこられて逆に引いてしまったわ……。騎士道騎士道繰り返されるのがどうにも乗り切れなかったというか。
あと相変わらず違和感のある単語のチョイスよ。この世界観で「ルール無用の残虐ファイト」は無いわ。
遠坂あさぎさんのイラストを活かし切れなかった印象も結構あるんだよな~。アルヴィンの男装少女設定、ストーリーにはしっかり組み込まれていたので違和感は全く無いんだけど、ヒロインとして殆ど機能していない……。
もうちょっとこうラノベらしい美少女要素を入れても良かったよねぇ。
うーん、次回作はどんな感じが良いんだろう。いっそ、従来シリーズからは目立った要素を引っ張ってこない方が良いのかもしれん。
燃:A- 萌:A- 笑:C 総:A
シリーズリンク
・古き掟の魔法騎士Ⅳ(2022/03)
著者リンク
・ロクでなし魔術講師と禁忌教典 21巻(2022/06)
・ロクでなし魔術講師と追想日誌 10巻(2022/11)
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