アニメ,ゲーム,ノベライズ,角川スニーカー文庫

CANAAN (上) (角川スニーカー文庫)
著:杉原 智則 イラスト:関口 可奈味

(そう、見てみたい)
(目を逸らさずに、閉ざさずに、わたしの知らない世界を。怖いけど━━、あの子は、自分とちがうものを、自分が見たくないものを、真正面から見てる気がするから)
(ねえ)
「カナン━━」

角川スニーカー文庫2010年1月の新刊。『428』と『CANAAN』をより深い部分で融合させることを目的として制作されたと聞きつけ、買ってきました。
著者は電撃出身作家の杉原さん。この人の本って『頭蓋骨のホーリーグレイル』1巻くらいしか読んだことないな。
現在は電撃で『烙印の紋章』を展開中。

イラストはアニメのキャラデザを担当した関口さん。美麗なイラストが目白押し。涙目のマリアが可愛いです。

さて、上巻である本作では、アニメでいうところのカナンとアルファルドの1度目の激突の途中までを描いている。
内容としては、あんまり感想をどうのこうのという感じではないのだが、マリアとカナンのイチャイチャシーンが印象深い。
女の子同士が仲良くお喋りしている風景がイチャイチャに見えるとか、俺の思考は健全過ぎるな。

マリアは『428』本編の事件のことをあまり憶えていないらしい。え、そうだったの?
また、どうやら亜智とひとみのカップルは無事成立したようだ。良かった良かった。

みのさんやマリアが乗ったタクシーのドライバーはてっきり君塚さんだとばかり思ってたんだけど、別人なのか。勝手に同一人物だと思ってたわ。
テレビ放送録画したDVDを引っ張り出して来て、もっかい見てみようか。流し見で。

で、何でスニーカーのノベライズ作品は後書きが無いのだろう……。
ところで、映画の話はどうなった?と思ったら、とっくの昔に上映終了している……だと……?
単館上映だったらしいね。

燃:B- 萌:A 笑:C+ 総:A-

ゲーム,ノベライズ,講談社BOX

428~封鎖された渋谷で~4 (講談社BOX)
著:北島 行徳 原作:チュンソフト イラスト:N村

「……俺はこの街で生まれて、この街で育った。この街で出会った仲間が好きで、この街で遊ぶのが楽しかった。そして、今日、俺はこの街で大切な人と出会った。お前たちとは関係ねーことだけど、俺はその人を命に換えても守りてーんだ。それで……なんだ……その……あぁ、うまく言えないんだけど……」
「ホント、うまく言えねーんだけど……そんな出会いがあったりする渋谷は、俺にとって特別な街ってことで……たぶん……いや、お前たちもそうじゃねーか?やっぱ渋谷が特別で、大好きなんじゃねーか?だから、力を貸してほしい。俺は大切な人を……大切な街を守りてーんだ」

今回は17:00~20:00までの時間帯を収録で、一気にクライマックスです。
次々と、主人公それぞれの物語が完結し、新たにジャックと建野の物語が始まる。
脚が不自由ながらも建野が、ひとみの護衛につけた理由が一応説明されている。まぁ、あまり納得のいくものではなかったけど、完全スルーよりは遥かにマシか。

ゲームとは違い、KEEPOUTやJUMPのシステムが無いからか、同じシーンが複数の主人公の視点で描かれている部分はカットされていたりする。

ひとみが亜智の帽子を被る挿絵は良い挿絵。
一方、マリアは一時とはいえ、憎しみに心を支配される。ゲームのノーマルエンドとグッドエンドを足して、2で割ったような展開。大沢は撃たれるし。

ボーナスシナリオが収録されていないからか、カナンの生死は不明なまま終了。あれ?
生きてることくらい判明させても良かったのに。
つまり、ラストのカナンとアルファルドの対峙シーンもカット。

嬉しかったのは書き下ろしエピローグ。ここでは1年後が描かれている。
亜智はあの後、1年間ひとみと連絡をとらなかったらしい。加納の結婚式に出席することになり、そこで再会することに。
鈴音が存命していることは判るので、移植が成功していると思われ。

御法川はアルファルドを追って、中東へと。これが後々、『CANAAN』へと繋がっていくのか。

ゲームの不満点として、登場人物達のその後が一切判らなかったという点が挙げられるから、この書き下ろしは嬉しい。

総評

そういうわけで人気ゲームのノベライズ『428 ~封鎖された渋谷で~』全4巻でした。
面白かったけど、やっぱりノベライズはオリジナルを楽しんでからこそだよなぁ。
オリジナルを知っているからこそ、感じられる面白さってあるからさ。
ゲームで説明がついていなかった部分に説明が加えられているところも大きい。

テンポ良く読ませるためか、細かいシナリオはカットされていたりするんだけど、そこはもうちょっと盛ってほしかったかな。
1冊1冊がこの分量なら全5巻とか6巻くらいでも良かったと思うの。

燃:A 萌:A- 笑:B 総:A+

ゲーム,ノベライズ,講談社BOX

428~封鎖された渋谷で~3 (講談社BOX)
著:北島 行徳 原作:チュンソフト イラスト:N村

「加納……お前に慕われて、俺は随分と救われた。それは本当だ」
「さぁ、俺を止めてみろ」
「お前が俺を止めるんだ」
「さぁ、加納!!撃て!!」

今回は15:00~16:00の時間帯を収録。今回も2時間分しか進んでない。

16:00終了時点で、マリアの物語は完結。建野が杖をついてる理由がさらっとではあるが、語られている。これ、確かゲームには無かったよな?
そもそも脚が不自由になった建野が普通に警察として働けているのが違和感あるんだが……。

いやしかし、建野の過去話は何回読んでも辛いわ。

ゲームとは違い、選択肢が存在しないため、主人公達は無意識に正解のルートを進んでいるわけだけど、ゲーム性をもたせるためだけに用意された選択肢はそもそも文章として存在していないんだな。
それに、今更気付いたが、渋谷GIGOのシーンとか丸ごとカットされてるやんw

燃:A- 萌:B+ 笑:B 総:A+

ゲーム,ノベライズ,講談社BOX

428~封鎖された渋谷で~2 (講談社BOX)
著:北島 行徳 原作:チュンソフト イラスト:N村

「いいんですよ。四次元ポケットかよって突っ込んでも」

梶原w
宣言通り、早々と読んだぜ、第2巻!1巻読んでから4日しか経ってないぜうひょー!

さて、今回は13:00~14:00の時間帯を収録。登場人物が増えたため、2時間分しか話が進んでいない。その分、各時間帯の密度が上がっているわけだが。

前巻で、まさかのウーア感染者発生かと思われた劇団・迷天使編だが、ただのミスリードでした。安心したような、残念のような……。

ゲームをプレイしてから、まだそんなに時間が経っていないから、細かい変更点なんかにも気付けるわけで。
御法川とミクが出会った理由が変更されているのは、単に盆栽の話をすると、多少話が長くなるからかな。
つーか、ミク可愛いな。

また、御法川が迷天使にドライアイスマシンが壊れていると報告している。ゲームでは結局言えず仕舞いだった筈。
結局ノベライズでも、劇団の中に、その情報が流れることはないのだが。

タマの正体も明らかになり、物語は後半戦の3巻へと続く。

燃:B+ 萌:A- 笑:B+ 総:A+

ゲーム,ノベライズ,講談社BOX

428~封鎖された渋谷で~1 (講談社BOX)
著:北島 行徳(ゆきのり) 原作:チュンソフト イラスト:N村

守るべきものを見失わない。それが基本だ

講談社BOXとか初めて買ったんだぜ……。

Wiiで発売され、その後、PS3とPSPにも移植されたサウンドノベルが脚本として参加していた北島さんの手により、イシイ監督全面監修の元、ノベライズ。
このノベライズ発売当時、ゲームはプレイ出来る環境じゃなかったから、ノベライズだけでも……いやいや、こういうのは一度ゲームをプレイしてからこそ読むから意味があるんだと自分に言い聞かせて我慢していました。
しかし、ゲームをプレイし終わった今、最早そんな考えに縛られる必要は無い!
購入自体はゲームプレイ中に済ませていました。

基本的には各時間帯毎に、登場キャラのシナリオが展開していくという構成。毎回同じ順番ではなく、主人公達がお互いの運命に影響を及ぼし合っていることが判り易くなるように並べられている印象。
まぁ、大体内容を把握した上で読んでいる判り易いという側面もあるのだが。

挿絵は1ページ丸々使って挿入されているところもあるが、色々見せ方が工夫されている印象。
と言うか、結構ふざけてるな。「ズギュウウウウン」じゃねーよw
で、建野が怖過ぎる件。そもそも建野って何で杖ついてるんだっけ?

で、このノベライズ用の書き下ろし、本編ではTIPSで断片的に語られるのみだった劇団・迷天使編。最初はコメディテンションで、おいおい、この後大沢編にいくのかよwなどと思ったりもしたのだが、まさかのウーア・ウイルス感染者の登場で一気に急カーブ。まぁ、ミスリードって可能性もあるが。
いやしかし、このときは壊れたドライアイスマシンが最後の勝利の鍵になるとは思わなかったなぁ。

そして何故か存在を別人に変えられている主題歌担当、上木彩矢さん。HIMEとかいうアーティストに変わっている。権利関係の問題なのかなぁ。
つーか、この人、『仮面ライダーW』の主題歌歌ってたじゃないっすか。全然気付かんかったわ。

というわけで、1巻でした。それなりのペースで消化していきたいと思ってるんだぜ。

燃:B- 萌:B+ 笑:B+ 総:A+

ゲーム,ノベライズ,講談社BOX,雑記

ブルースクリーンでにっちもさっちもいかないので、相棒のノートPCを修理に出してきました。
一応、店頭で500円で診断してもらえたんだけど、最後までお金を要求されないから、こっちから訊いたら、「忘れたんで、今回は結構です」だってさ。らっき!
戻ってくるまでに、2、3週間はかかるそうで。いやはや、ブログを更新出来ないが、こんなにも辛いなんて・・・・・・。
今は妹が卒論書くのに使ってるノートPC借りて更新してるんです(ぉ
折角、ハートキャッチ・ヘビーローテーションが可能になったのに、パソコンが使えないんじゃなぁ。

いや、逆に考えるんだ、脱線する要素が減れば、読書が進むんじゃないか!?答えは月末のまとめでね!

で、今絶賛プレイ中の『428』が面白いので、ついでに近くの書店でノベライズを買ってきました。講談社BOX買ったのは初めてなんだぜ。

・428 封鎖された渋谷で①
・428 封鎖された渋谷で②
・428 封鎖された渋谷で③
・428 封鎖された渋谷で④
428~封鎖された渋谷で~1 (講談社BOX)
428~封鎖された渋谷で~2 (講談社BOX)428~封鎖された渋谷で~3 (講談社BOX)428~封鎖された渋谷で~4 (講談社BOX)

の計4冊。今のところは、ゲームが終わったら、すぐ読もうと思ってます。

アニメ,ノベライズ,角川スニーカー文庫

機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer- (角川スニーカー文庫)

原作:矢立 肇/富野 由悠季 著:木村 暢
イラスト:海老川 兼武/柳瀬 敬之/羽音 たらく

生き続けたこと。
死ななかったこと。
他者とつながること。
わかりあうこと。
そのために、イノベイターになったこと。
それらの全ては、このためにあった。
矛盾をはらんでいても。
肯定する。
刹那・F・セイエイは肯定する。
自分という存在。
そのすべてを。
だからこそ、彼は言える。
親を殺し、人を殺し、自分さえも殺してきた彼が。
だからこそ、彼は言える。
「……俺には……生きている意味があった……」

約1週間の積み。本当はもっと寝かせるつもりだったんだが、劇場版が滅茶苦茶面白かったので、この気持ちを忘れない内に読もうと思い、優先消化しました。

テレビシリーズのノベライズの良かった部分を丸ごと継承していて、今回も期待を裏切らない素晴らしい出来でした。

心理描写が増えたことで、各キャラへの感情移入がし易くなっている。
マネキン夫妻のイチャイチャが予想以上だった件。つーか、コラ沢さん婿入りしたのか……。まぁ、300年後に婿入りとかいう概念が残っているのか知らんが。
そもそも、もうコラ沢さんではないんだよな……。

シーリンの子供にもちゃんと言及するノベライズに隙無し。でもクラウスもシーリンも姓が変わってないんだよな。

年齢を意識しちゃうスメラギさん可愛いと言わざるを得ないw

デカルト関係の描写は多少増えてるかな、という印象。オナニーとか言っちゃってます。一般人を劣等種として見下しているが、決して嫌っているわけではなかったそうで。難しいな。

ガデラーザは「ガ」シリーズの扱いらしい。外見の印象としては、エンプラスやレグナントなんだけども。あれも技術的には「ガ」シリーズに近いんだっけか。

僕等のビリーはテレビシリーズの後も、何度かスメラギさんと会ったらしいです。
ミーナがビリーにつきまとう理由は明かされず。ただ、彼女の家が遺伝子提供を行っていたことは明言されてます。

映画では確かキスまでだったと思うが、こっちではガチで押し倒されてるビリーに吹いた。

過去に散っていった者達を振り返るシーンではちゃんとモレノさんが言及されていてホロリときた。外伝ではしっかり活躍してたんだから、みんな忘れないであげてください。

エピローグはもうちょっと情報量が欲しかったかなぁ。新型MSの解説とか、スメラギの命名者とか、エルスとの共存状態とか。
姫は結婚していなかったそうな。一緒に写真に写っていたのはあれか、カタロンに身を寄せていたときに知り合った子供達なのかな。

せっちゃんがメタリックになっていたこと自体が描写されていませんでした。

外宇宙航行艦スメラギの命名がビリーじゃないかって意見があったけど、ミーナが猛反対しそうな気がする。
その一方で、それを許す代わりに無理矢理関係の進展を迫りそうな気もすんだよなw

そしてクラウスとシーリンの子供とビリーとミーナの子供が、ソレスタルビーイングと共に戦ったエピソードがあるらしいことを匂わせて終了。外伝、若しくは続編フラグとしか思えねぇw
つーかマネキン夫妻は子供をもうけなかったんだろうか。

つーわけで、劇場版のノベライズでした。派手なアクションシーンをある程度省くことでページ数を抑えているようで、全体の情報量としては十分満足出来る量です。
副読本として最適。

燃:A+ 萌:A 笑:B+ 総:S-

アニメ,ノベライズ

機動戦士ガンダム00P(ダブルオーピー)〈下巻〉

著:千葉 智宏(スタジオオルフェ) 原作:矢立 肇・富野 由悠季
イラスト:海老川 兼武・柳瀬 敬之・羽音 たらく

「急いで、確実に、楽しみながら、進めよう」

つーわけで下巻です。ムックのときの換算だと全体の半分も収録していない筈なのに、何故か上巻と同じくらいの分厚さな不思議。
何でかと言うと、お楽しみ書き下ろしパートが沢山あるからです。
模型込みのビジュアル面で楽しむなら、断然ムックの方だが、ストーリーを楽しむなら、こちらですね。
って言うか、ムックは説明足りなくね?

結局、『OOP』でリボンズがやったのはヒクサーを仕込んだことと、本来のエクシアのマイスター候補の始末くらいか。
ビサイドはリボンズに造られたものの、彼は武力介入を行うのはイノベイドが良いと考えていたようだ。プルトーネの惨劇もビサイドの仕業。
やっとすっきりした。

グラーベがマイスターのスカウト担当だからということもあるんだろうが、他の外伝に登場した人物も書き下ろしパートで登場。世界は狭いなw

そしてフォン、レナード、デルフィーヌは今後も登場しそうだが、『OOI』に出て来んのかなぁ。

巻末にはちゃんと後書き載ってます。また、MS開発系譜も縮小版ながら掲載。勿論、4コマ『へすれてへ』も。

うん、これは面白かった。シリーズ全体の今後の展開を示唆する部分もあったし。あとは、連載中の特別編もちゃんと本にまとめてくれるのかということですね。

燃:A+ 萌:B+ 笑:B+ 総:A+

アニメ,ノベライズ

機動戦士ガンダム00P(ダブルオーピー)〈上巻〉

著:千葉 智宏(スタジオオルフェ) 原作:矢立 肇・富野 由悠季
イラスト:海老川 兼武・柳瀬 敬之・羽音 たらく

「何をすべきかは、分からない。でも、何かしなくちゃいけない」
「ソレスタルビーイング……私は、組織の行く末を、変革する世界を見届けよう」
「約束するよ、私はきっとその世界を見届けるって」


『機動戦士ガンダムOO』の過去を描く外伝が単行本になって上下巻同時発売。ムックの最終巻が出たのが確か2010年2月の頭で、この単行本が出たのが3月末。単行本出すの早ッ!!
でも書き下ろしがあると言われれば、買うしかないじゃないか!

表紙は上下巻で合体する構成となっている。カラーページはムックに掲載されていたものを抜粋して収録。挿絵もモノクロで一部を収録。多分、ビジュアル面で楽しみたい人はムックを買えってことなんだろうな。

上下巻構成というから、上巻はファーストシーズンのみを収録だと思っていたら、セカンドシーズンに楽勝で突入しました。じゃあ、下巻は何をやるんだ?

書き下ろしはそう多いわけではないが、加筆修正部分は結構な量がありそうだ。『OOP』セカンドシーズン以降に登場した設定が反映されていたりする。
エイミーもマイスター候補だったのね。

リボンズがプルトーネの惨劇に驚いたという記述があるんだが、じゃあ、あれは一体誰の仕業なんだ?それとも本当にただの事故なのか?

巻末には、ときたさんによる4コマ『へれすてへ』も収録。
セファー×ラジエル」自重w

そんなわけで下巻へ続きます。

燃:A+ 萌:A- 笑:B- 総:A+

アニメ,ノベライズ,角川スニーカー文庫

機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン(5)再生 (角川スニーカー文庫)
原作:矢立 肇/富野 由悠季 著:木村 暢
イラスト:海老川 兼武/柳瀬 敬之/羽音 たらく

見間違うはずもない。
誤認するはずがない。
それは、刹那が信念を貫くための強力で強靭な機体。
ソレスタルビーイングの理念と武力介入を世界中に布告した、はじまりの機体。
彼の、彼のためだけのガンダム。
エクシア。
ガンダムエクシア!!

約3ヶ月1週間半の積み。4ヶ月振りの新刊。表紙はダブルオーをバックにせっちゃんとリボンズ。収録は#22の途中から最終話となる#25までを収録。何で3話半しかないのに、400ページあるんだよw
アニメ、どんだけはしょっとんねん。

口絵のピンナップは表がОガンダムのなんちゃってラストシューティングで、裏がイノベイター大集合の図。最終巻なのに……(´・ω・`)

さて、ストーリーの大きな流れには変更点が無いのに、何故こんなに分厚くなるのか。いつも通り内面描写が山盛りあるからです。特に良かったのは最終決戦前に、フェルトがせっちゃんに花を持ってきた経緯が詳しく語られているところ。そういうことだったのね。フェルト可愛いよフェルト。
だから、アニメははしょり過ぎなんだっつーの!
また、ちょこちょこ外伝の設定を匂わすのも素敵。『OOV』の話なんかが出て来てます。

エピローグでは、それぞれの進む道が描かれているが、シーリンはクラウスの子供を身籠っていました。ちゃっかりしてやがるぜ……。

1期のノベライズでは2期に向けた伏線の仕込みがあったが、ざっと読んだ感じでは、劇場版への伏線は見受けられなかったように思う。

そして後書きがあったことにビックリだよ!

総評

そういうわけで『機動戦士ガンダムOO』本編ノベライズ、1期3冊と2期5冊、合わせて全8冊、これにて完結。まぁ、多分、劇場版のノベライズも出るだろうけども。

本編をなぞる形で進行し、かつ登場人物の心理描写に力を入れた作風は本編を補完しつつ、かつ単体で面白い作品に仕上がっていて、とても良かったと思います。特に、2期は詰め込み過ぎて語り切れていなかった部分が多かったので余計に強くそう思う。

また、僅かではあるものの、外伝からフィードバックした要素を語っているのもポイント。

正直、ノベライズとしては傑作の部類だと思う。同レーベル『コードギアス』のノベライズは切り口がとんがっていて面白かったけど、こちらは正統派の面白さとでも言おうか。『OO』が好きな人には大変オススメ。

燃:A+ 萌:A 笑:B 総:S-