著:森田 季節 イラスト:にぃと
小手毬が悩んだり苦しんだりするモノやコト。
それが俺が次に戦うべき敵だ。
もちろん、俺が勝つ。
かっけぇ。
2016年6月の新刊。約6ヶ月3週間の積み。5ヶ月振りの新刊。
さて、最終巻。表紙は朱雀と小手毬という実に最終巻らしい表紙。
小手毬を人間に戻すため、『天上』の仕事を続ける朱雀。しかし、その『天上』のトップである神代(こうじろ)の異能力を知ってしまい……。
ほんと乗り越えても乗り越えても襲ってくる絶望がしんどいのなんの。そんな中、必死に泥臭くあがく朱雀が格好良い。小手毬のためなら一気に強くなるところが特に良い。
結婚して妊娠した滝ヶ峰さんが完全に別人で辛い。誰だよwって言いたくなるくらい別人。親バカなのも可愛い。
子犬丸が本作のタイトルに言及するような台詞を。お前が言っちゃうのかよw
ほろ苦いエンドだったら嫌だなーと思っていたが、無事ハッピーエンドで本当に良かった。
朱雀と小手毬の息子が、字が違うとはいえMF文庫J『不堕落なルイシュ』の主人公の名前と同じなのは偶然なんだろうか。
総評
そんなわけで最強を突き詰めるガガガ文庫『不戦無敵の影殺師』全7巻、これにて完結。足掛け2年3ヶ月。
最初こそ現代に生きる異能力者のせちがらい懐事情みたいな話だったが、巻を重ねるにつれ朱雀の生き様を描いていく静かにアツいシリーズとなっていったのが面白かったですね。
後半、もうちょっとコメディ成分が欲しかったと思わないでもないが。
ガガガならアニメ化してくれるんじゃないかと思ったが、駄目だったか……。それなりにウケそうだと思うんだけどなー。
7巻終了なので森田さんの最長シリーズ記録は更新されなかったか。
後書きによると既に新作の構想はあると明言しており、2017年2月に人間の面倒臭さを描く『物理的に孤立している俺の高校生活』が発売予定。どんなタイトルだw
燃:A 萌:A+ 笑:A- 総:A+
シリーズリンク
・不戦無敵の影殺師 <6>(2016/01)
著者リンク
・物理的に孤立している俺の高校生活(2017/02)
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